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幻想甲虫録
白羽の子 ーいざ、紅魔館へー
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人と2匹をよそに、ソウゴの究極必殺技の習得のため、霊夢たちは紅魔館の地下にあるといわれる大図書館へ。すると………。


???『お前ぇぇぇぇぇぇぇ!!!俺と兄貴の関係を言うなァァァァ!!!』

ソウゴ「え?何今の!?」

霊夢「大図書館から聞こえたよね!?」


大図書館から聞こえた何者かの怒号。一体何が起きているというのか。霊夢たちは足を速める。
扉を開けると、羽に悪魔の翼を彷彿とさせる紋様が描かれたサタンオオカブトがある甲虫から逃げていた。


???「おい待てぇぇぇ!!いっぺん殴らせろやぁぁぁぁ!!」

レミリア「……え、えーと…小悪魔?」

小悪魔「お嬢様〜、ローグ様〜、助けてくださ〜い!ゼパルがまた…!」


大図書館の司書である『小悪魔』がレミリアに助けを求める。
ゼパルというサタンオオカブトを追いかけている甲虫の名は『雷電』。体の右側に白い歯車数個と雷神が描かれ、白いスカーフを巻いたマルスゾウカブトだった。


ゼパル「いや〜、幻想郷ってバラの花は見ないと思いましたが、あんな形で見られるとは。兄弟愛……つまり追いかけているのが攻め、そこで首をかしげているのが受けということですな?それとも逆というのもあり得ますな〜。それはそれで―――――」

雷電「いい加減黙らねぇか!!」

アクティオン「攻め?受け?バラの花?どういう意味でしょうか?」


一方で、ゼパルに受けと呼ばれるアクティオンゾウカブトの名は『疾風』。体の左側に水色の歯車数個と風神が描かれ、水色のスカーフを巻いた甲虫だった。


カリスマローグ「……ゼパルがまた何かやらかしたのか?」

ソウゴ「ねえ小悪魔、あいつらって……」

小悪魔「ソウゴさん、聞いてください!またゼパルがあのゾウカブトの兄弟を…『ヘルブロス』を微笑ましい目で見てたんですよ〜!」

レミリア「はぁ……要はまたあいつの恋愛煩悩が暴走したんでしょ」


泣きつく小悪魔に呆れるレミリア。


パチェ「ゲホッ、ゲホッ!す、すごいホコリ…!私喘息持ちって言ったよね……!」


パチェと呼ばれる少女が咳をする。パチェというのはレミリアが彼女に対して呼んでいる愛称で、本名は『パチュリー・ノーレッジ』。大図書館に住む魔法使いだ。


金と白のエレファス「おい、お前ら騒がし…………ああ、またか」

パチュリー「い、イクス……あなた、この状況何とかできる?」

イクス「任せろ」


続けて現れたのはパチュリーのパートナーであろう、『イクス』と呼ばれるエレファスゾウカブト。金と白の体色に、首に赤・黄・青のグラデーションのスカーフを巻いた甲虫だった。


イクス「ひとつ聞かせてくれ。うちのゼパルがまた何かやらかしたのか
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