天界の掟
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うようだ。しかし、それで確信も持てた。あいつらがこの国を苦しめている犯人で間違いがないということに。
「なぜこんなことをしているんだ?お前たちは?」
「なんで?それ聞くのか?」
「聞いても理解できないと思うわよ、あなたたちでは」
この物言いには思わず頭に血が上るのがわかった。彼らが私たちより強いことは確かにわかる。しかし、それでもここまでナメられては、黙っていられない。
「換装・天一神の鎧」
相手がそういう反応なら、その隙に片を付けるしかない。
「行くぞ、グレイ」
「あぁ!!」
ルーシィが倒されてしまった以上、二人の力を合わせるしかない。ハッピーたちでは、到底戦力にはならないしな。
「なんだか怒らせちまったみたいだな」
「言い方が悪かったわね。なんて言えばよかったのかしら?」
何かブツブツ話しているがそれを気にしている余裕はない。目の前に依頼の対象がいるのであれば、それは排除しなければならない。
「はぁぁぁぁぁ!!」
「これでも・・・」
呼吸を合わせて突進していく。グレイの造形魔法は相当な実力だ。加えてこの鎧も私が持っている中でも最強クラス。よほどの相手じゃない限り、対処することすらできない。
「おっ?さっきよりもかなりいいな」
そのはずだったのに・・・
「えぇ、そうね」
「でも残念だ」
男は手をこちらに向けると、そこに魔力を集中させていく。
「グレイ!!」
「わかってる!!」
急遽ではあるが、グレイに盾を作ってもらい対処することにする。その隙に相手に一太刀入れる!!
「本気で戦ってやれないのが、申し訳なく思えてしまうな」
彼の手から放たれたのは炎系の魔法。私たちを飲み込めるほどの大きな炎はグレイの氷の盾を瞬く間に破ってしまう。
「しまっ・・・」
「任せろ!!」
前に出てくれていたグレイを守るために剣を振るう。全ては弾けないだろうが、少しでも被害を食い止めなければ・・・
「ますます勿体ないわ、これが本気の戦争だったらよかったのに」
首を振りながら何かを呟いている女。それを気にする暇もなく、男の放った炎は私とグレイを飲み込んだ。
「なっ・・・」
「バカな・・・」
防ぐことどころか威力を抑えることすらできずに炎に包まれる私たち。それは後方にいたハッピーたちまで巻き込んでいた。
「なかなかのもんだけど、相手が悪かったな」
「きっとこの世界では、トップクラスの実力だったんでしょうね」
かろうじて残っている意識の中、目の前までやってきている二人はそんなことを話している。
「くっ・・・」
「あら?まだ意識があるのね?」
グレイたちは全員気絶している状態。しかし、私ももう
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