137 再会、そして合流
[1/4]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
異世界の某地。西洋系の女性が攻め込むように歩き出す。そこには多くの人々がバリケードを張っていた。
「この先は通さんぞ!!」
「ナポレオン様やラマルク将軍の栄誉に掛けて!!」
人々は叫ぶ。
「邪魔よ」
女性は香水を取り出すと、周囲に振りかけた。バリケードは一瞬で溶解する。
「何!?消された!?」
そして女性はバリケードを設置した守衛隊にも香水をかけた。
「あ、ああーーー!!」
守衛達は苦しみながら消滅してしまった。
「この菫の香水は私が愛せない者や汚らわしき者は一瞬で消え去らしてくれるのよ」
女性はその先を行く。
(さあ、待っていなさい、テレーズ!母の言う事をちゃんと聞くのよ!!)
女性の名はマリー・アントワネット。嘗て自分は贅沢な暮らしをし、民衆の苦しい生活に見向きもしない事で国民たちから顰蹙を買い続け、結果処刑される事になった王妃である。平和を正義とする世界の陣地を進みながらアントワネットは娘を探す。
「アントワネット。貴女は間違った方向に進んでしまったわね」
「お、お母様!?」
アントワネットの前に現れたのは彼女の母・マリア・テレジアだった。
かよ子達は異世界のとある地へと辿り着いた。
(ここが『私達が住んでいる世界』とは違う世界・・・)
そこには二人の女の子がいた。中学生程の女子で、西洋系のような顔立ちだった。
「あの二人にこの手紙を見せればいいのかな・・・?」
すみ子は気になった。
「どうやらそうに違いない。今、『例の手紙はお持ちでしょうか?』って言ってたし」
すみ子の兄は察した。
「じゃ、行きましょう」
かよ子の母はそう言った途端・・・。
「ま、まる子〜!!」
奥から誰かが走って来た。
「お、おじいちゃん!?」
「なんでおじいちゃんがいるのよ?」
まる子とその姉は祖父・さくら友蔵の登場に驚いた。
「だって、儂、まる子とお姉ちゃんが心配でしょうがなかったんじゃ〜。寂しくて、つい、つい、ついて来たんじゃ!!」
まる子の祖父はその場で泣いた。
(まるちゃんのお爺さんがいつの間に・・・)
かよ子はその場で泣き出す老人にどうすればいいのか解らなかった。
「あの、まるちゃんのおじいさん・・・」
かよ子の母はまる子の祖父に聞く。
「お孫さんを心配する気持ちは解りますが、この手紙はお持ちでしょうか?」
まき子は異世界から送られた手紙を見せた。
「なんじゃ、それは、どこの国の言葉じゃ?」
「この世界から送られた手紙です。これを受け取っていない人はこの世界に入れないんです」
「おじいちゃん、これだよ」
まる子とその姉は祖父に手紙を見せた。
「ああ、まる子もお姉ちゃんも持ってるなら大丈夫じゃ。儂も行けるということじゃな」
友蔵は
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ