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幻想甲虫録
青黒く青白い弟
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もないわ!吾輩の話を聞かぬからこうなるのだ!」


この時、ルリッドは気づいていなかった。
図に乗っているのは自分の方だと。藍とケイジロウを倒し、うぬぼれているその罰が当たろうとしていたことを。





???「斬!!」

ルリッド「!?」


ある少女による刀の斬撃。斬りつけられた青黒い体に1本の線が走る。だがそんなことで怯むルリッドではない。自身を攻撃した少女に目をつける。
斬りつけたであろう刀を持った白髪の少女。妖夢だった。そして彼女のパートナーである肩に乗った左右非対称の大顎を持つノコギリクワガタ、ソウトウも一緒だった。


ルリッド「き、貴様らは………魂魄妖夢にソウトウ………!」

妖夢「騒ぎの元凶はルリッド、あなただったようですね……また待ちきれずに暴れてたんですか?」

ソウトウ「貴殿を止めに来たのは我々以外にもう1匹いる…………」

ルリッド「何だと?」

ソウトウ「わからぬか?では教えてやろう………貴殿の兄だ」


ソウトウはルリッドに関係する言葉をはっきりした声で出した。
その瞬間だった。ルリッドの背後から彼そっくりの姿をした白いヘルクレスオオカブト、ヘルクスが迫ってきたのを。



ズガンッ



ルリッド「どぉえへぷ!?」


吹き飛んだルリッドは再び宙を舞う。落ちてきたところをヘルクスはつかみ、絞め上げる。
そして放り投げたヘルクスは飛び上がり、空中のルリッドを挟み込む。しかし挟んだのは1回だけではない、一瞬離したところをもう1回挟んだ。


ヘルクス「『フュージョングレイブ』!」

ルリッド「!?!?!?!?!?」


絞め上げられ、地へ放り投げられたルリッド。空を見上げると、自身に正体であるフュージョングレイブを決めた甲虫が飛んでいた。


ルリッド「…………あ、兄者ァァァァアァアアアァアァァアアアァアアァァアアァァアアアアアァァァァアアァァァ!!!!!!」


兄者と呼ばれるヘルクスを見るなり咆哮するルリッドであった。










ちなみにルリッドの咆哮は博麗神社にまで聞こえていた。


霊夢「あの声……またあのリッキーブルーか」

ソウゴ「現れたのがここじゃなくてよかったけど、今度は何やらかしたのかな?」

霊夢「やらかしたも何も、あいつがここに現れて神社破壊してたらあいつの未来を消す(死刑執行)に決まってるじゃん」


殺せばたぶん霊夢にも未来はないと思う。ソウゴはそんな気がした。
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