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幻想甲虫録
ひねくれ少女と救世主クワガタ
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ナーのゲイツだ。ソウゴだったか?お前は魔王になると宣言したそうじゃないか」

ソウゴ「…………だったら何?」


第一、ソウゴも正邪が嫌いだった。何しろ正邪は幻想郷で異変を起こした張本人。彼女がお尋ね者となって狙われるようになってからはソウゴも彼女を捕まえようと全力を出すようになっていた。
しかしあのずる賢さにはどうしてもかなわない。今日こそ負けない、今度こそ捕まえてやろうとさらに睨むが。


ゲイツ「単刀直入に言わせてもらう………お前を殺しに来た」

霊・ソ「「はぁ!!?」」


突然の殺害予告。ソウゴは自分が殺されるようなことなどした覚えがない。
何を言っているんだと言わんばかりに驚愕する霊夢とソウゴ。


霊夢「殺す!?あんた、本気で言って―――――」

ゲイツ「お前は確か霊夢といったな。ある予言の本を見たんだ。この先『甲虫の魔王』と呼ばれる虫が幻想郷を支配し、多くの者を苦しませると」

霊夢「………未来から来たウォズって虫にも言ったけど、こいつが魔王になるなんて私が負けて幻想郷が滅んでしまうぐらいの確率よ?」

ソウゴ「霊夢!頼むからやめてくれよ!そういうこと言うなんて霊夢らしくないよ!」

ゲイツ「だがそのウォズとやらが未来から来たということはそういうことだ。こいつのせいで幻想郷が滅ぼされる。予言通りになるぐらいならば早いうちに手を打たなければならない……」


どうやら本気のようだ。それもそのはず、予言書以外に今日の新聞も読んだのだ。
だが霊夢とソウゴは予言の本なんてあっただろうかと信じることができなかった。


ゲイツ「ソウゴ、お前には恨みはないがこの幻想郷の未来のためだ。ここで死んでもらう」


そう言うや否や飛び上がったゲイツ。すると体がまばゆい閃光に包まれた。


霊夢(この光、昨日も似たようなの見たけど………まさかこいつも!?)


気がつくと、ソウゴが青太郎と戦った時のようにソウゴ同様巨大化したゲイツが立ちはだかっていた。


霊夢「こいつもソウゴみたく戦う時には巨大化できるのね………」

ゲイツ「正邪、サポート頼むぞ」

正邪「そういうわけだ、覚悟するんだな霊夢。ここでお前らを倒す!!」

霊夢「もう…………ソウゴ!遠慮はいらないわ!こいつらさっさと倒すわよ!!」

ソウゴ「気が乗らないけど…………やるしかない!!」


後方宙返りをするソウゴ。ゲイツ同様まばゆい閃光に包まれ、巨大化したソウゴがゲイツの前に立ちはだかった。


ソウゴ「俺は赤目の青太郎と戦ってあいつを正気に戻したんだ……なんか……行ける気がする!」

正邪「まとめて私にひれ伏しな!ゲイツ、行けぇ!!」











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