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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第五十八話 居候
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で少年と弱肉強食の攻防を繰り広げていた哀れなカエルを思い出す。
「働かぬ者、食うべからずです。では早速食料調達に……」
(この人、絶対に買い物しないつもりだ!)
別の意味で身の危険を感じたフェイトが慌て出す。
「ナ、ナナシ!じゃあお買い物に行ってきて!はい、お金!」
フェイトは半ば強引にアスカに現金を渡した。
「え……大丈夫ですよ?お金無くても」
「(やっぱり!!)お店で買える物でお願いね!拾ってきたり取ってきたりしちゃダメだよ?」
どこまで冗談なのか、それとも全部本気なのか分からない少年にフェイトは念を押す。
「分かりました……じゃあ、散歩がてら、ちょっと行ってきます」
アスカはそう言って、部屋を出ていった。
「……大丈夫だよね?」
フェイトは、最後まで不安を払う事ができなかった。
アスカside
マンションを出たオレは、とりあえず人通りの多い所に出てスーパーを探す事にした。
買い出しをするのは勿論の事なんだけど、少しハラオ……フェイトさんと距離を置いて冷静になりたかったってのが本音だ。
やりにくいと言うか……あの人達とどう接すればいいか、まるで分からない。下手な事も言えないし、どうすりゃいいんだ?
ラピのメモリー内にPT事件の詳細ってあったかな?
『ラピ、ジュエルシード事件、もしくはPT事件の記録って取ってあったか?』
高町隊長とハラ……フェイトさんが出会った切っ掛けの事件。
それを調べれば対応ができるかもと望みを掛ける。が、
『マスターが、あまり過去の事に突っ込むと良くないと言って、調べていませんが?』
そうでしたー……忘れてましたー……
『その時のオレをブン殴ってやりてぇ……』
備えあれば憂いなし。この言葉が身にしみるね。
予備知識無しで事件に巻き込まれるの?そう考えただけでゲンナリする。
『悩んでいても仕方がありません。やれる事をやりましょう』
『そうだな……とりあえずは、買い出しか』
やれやれ。この先どうなる事やら……
outside
一通りの買い物を済ませたアスカは、マンションへと戻った。
部屋に入ると、フェイトもアルフもいない。
「またジュエルシード集めか?」
買ってきた食材を冷蔵庫に入れながら、アスカは呟いた。
そして、なぜフェイトが必死になってジュエルシードを集めるのかを考えた。
ふと、アルフが言っていた事を思い出す。
(あまり食べてないし、休みもしないんだから)
食事する時間や、寝る間も惜しんでジュエルシードを必要とするのか?
『なんであんなに切羽詰まってジュエルシードを集めるんだろうな?』
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