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幻想甲虫録
刻まれし始まり 後編
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こう叫んだ。


ウォズ「祝え!全甲虫を凌駕し、時空を超え、過去と未来をしろ示す『甲虫の王者』!その名もソウゴ!!今ここに勝利が刻まれた瞬間である!!」

魔理沙「……………」

ギルティ「……………」


いちいち必要なのかと言わんばかりに魔理沙とギルティはポカーンと口を開けてしまった。


霊夢「………それいちいち必要なの?」


霊夢も同じように呆れていた。


ソウゴ「なんか恥ずかしい……」

???「青太郎ォ!!こんな所にいたんだ!」


階段の方から少女の声が聞こえてきた。そこに現れたのは猫耳と2本の尻尾を生やした少女『橙』。様子からして青太郎のパートナーであろう。
後からサイズはソウゴより大きいブルマイスターツヤクワガタが橙を追うように現れた。背中にはどういうわけか『S』というアルファベットが刻まれている。


ブルマイスター「待ってくれ橙!青太郎が心配なのはわかるが………って青太郎がボロボロに!?」

霊夢「橙!?そっちの虫は!?」

青太郎「………」キュー


目を回して倒れている青太郎を見つけるなり、ブルマイスターツヤクワガタはソウゴの方へ目を向けた。


ブルマイスター「お、おい君!?」

ソウゴ「はい?」

ブルマイスター「一体誰が青太郎にこんなことしたんだ!?」

ソウゴ「ちょっと待ってちょっと待って!?え、あんた誰なの!?」

ブルマイスター「ああ、失礼。俺は外の世界からやって来た『昆虫国際警察』の警官、ケイジロウだ」

魔理沙「け、警察!?」


混乱するソウゴたちにケイジロウと名乗るブルマイスターツヤクワガタは警察手帳を見せる。
するとウォズが説明するために前に出た。


ウォズ「警察の方ですか。失礼ながらあの者は我が魔王に倒されました。ですがこちらが応戦しなくては、我が魔王だけでなく霊夢たちがやられていた可能性もあります」

橙「どういうことなの?」

ウォズ「えっと、青太郎………でしたか?彼はいきなり襲いかかってきました。しかも彼の目は赤く光り、我を失っていた様子でした」

橙「青太郎はそんなことしない!だって青太郎は臆病で泣き虫だもん!」


だが青太郎はソウゴたちを始末しようと襲いかかってきた。ウォズの言葉とソウゴたちが目撃したことに間違いはない。
にもかかわらず橙には信じられず、あり得ないというような表情で首を振った。


ケイジロウ「橙、何気にひどく言ってないか?」

ギルティ「子供は純粋だからなぁ……」

霊夢「………」


なぜか霊夢がソウゴをジッと見つめている。


ソウゴ「霊夢、何で俺を見るの?」

ケイジロウ「だが……青太郎が赤目?」

ソウゴ
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