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幻想甲虫録
刻まれし始まり 前編
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て?だったらお前の時代ってさ、文明とかすごい発達してんだろ?もしそうならウォズにも未来予知とかそういう特異能力も持ってるんじゃないのか!?」

ギルティ「いや、さすがにそれは持ってないと思うぞ…俺が気になるのは何でソウゴを魔王って呼ぶのか」

霊夢「私だって信じられないわよ。そもそも虫が未来から来るとか………」

ソウゴ「でも俺が2代目ムシキングになろうとしているのは事実だ。さすがに闇堕ちして魔王になるのは……」


どうやら魔理沙はウォズが未来から来たことを信じ、ギルティは信じていないようだ。
いや、信じていないのは霊夢も同じだが……それに対してソウゴは半信半疑だった。この場にいるのは本気で信じている魔理沙、ウォズが現れたのを目撃したこいしの2人だった。


こいし「ソウゴが魔王になる話は無視か……そのうち誰かと戦っているうちにわかるか」

???「ガゥΩ☆$※∬ア℃×£♯ンワロ♀■@∞♂○〃Σ*◎〆!!!!!」

3人&3匹『!!?』


突然上空から得体の知れないような雄叫びが聞こえてきた。ソウゴたちが驚いて見上げると、地上20メートル以上離れた上空に1匹のクワガタがホバリングしていた。


ギルティ「な、何だァ!?あの虫!」

こいし「…ウォズ、あれ何?」

ウォズ「あれは……確か……」


クワガタは博麗神社の屋根めがけて飛び移るように着地した後、またすぐ地面に飛び移るようにソウゴたちの目の前に着地した。


ウォズ「世界には様々なカブトムシとクワガタがいるが……まさか猫耳が生えたコガシラクワガタがいるとはね………」

猫耳コガシラ「ア゛ァァァァ…………青太郎、オ前ラ…殺スゥゥ……ソウゴモ…博麗ノ巫女モ…魔法使イモ…ギルティモ…ミンナ殺スゥ………オ前ラ殺シテ……青太郎、最強シテクレルゥゥゥ……………」


自身を『青太郎』と名乗り、喉から絞り出すような声を出す猫耳コガシラクワガタ。ソウゴたちに向けるうつろな目は不気味に赤く光り、まるで正気を失っているようだった。
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