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幻想甲虫録
刻まれし始まり 前編
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がごちゃごちゃになり、混乱する。


こいし「その前に自己紹介が先じゃないかな?ウォズ」

ウォズ「おっと、こいしの言う通りでしたね。では………私は2068年の未来からやって来たグラントシロカブト…名を『ウォズ』と申します。以後お見知りおきを、我が魔王」


ウォズと名乗るグラントシロカブトは改めてお辞儀する。
しかし、霊夢とソウゴはウォズの恭しい態度と言葉にますます混乱するばかり。


ソウゴ「いや、その前に……何で俺を『我が魔王』って?」

霊夢「そ、そうよ!何でソウゴが魔王なの?」

ウォズ「………あまりおいおいと説明することはできないが、仕方あるまい。我が魔王のパートナーは確か……『博麗霊夢』で合っているかな?」

霊夢「そ、そうだけど?」


しかしここで立ち話している暇はあまりない。なぜならソウゴと昼食の材料の買い出しをしなければならないのだ。
ウォズはそれを全て見通したかのように霊夢とソウゴに気遣うように言う。


ウォズ「確か何かしらの用事があるようだね。先にそれを済ませてから説明させていただく。それまでどこかで暇潰しさせていただく」


再びこいしの帽子の上に乗ったウォズ。こいしは鈴奈庵の前から去り、ソウゴと霊夢は互いの顔を二度見していた。


ソウゴ「…………今の何?」

霊夢「さあ…………」










買い物を終え、霊夢が住む神社『博麗神社』へ足を運んだ1人と1匹。
ところが博麗神社に到着した瞬間………。


こいし「やっほ〜霊夢、ソウゴ〜」

ウォズ「ようやく用事を済ませたようですね」


再び現れたこいしとウォズ。霊夢とソウゴは『またか』というようなあきれた目でこいしとウォズを見る。


ソウゴ「また君たちか……あっ、そうそう」


何か思い出したようにウォズはソウゴに問われた。なぜ自分を魔王と呼ぶのか。










霊・ソ「「はぁ!?」」


互いに信じられない顔をするのも無理はない。何しろウォズが未来から来たことも、未来のソウゴが幻想郷を統治しているのも。





ウォズが来たといわれる未来での出来事……それはソウゴが『甲虫の王者』にして『甲虫の魔王』ダークロードバグとして幻想郷に君臨しているとのこと。





話を聞き終えるや否や、霊夢とソウゴは信じられない顔をしていた。


霊夢「そんなわけないでしょ!?ソウゴが魔王になるなんて、ましてや甲虫の王者になるなんて、私が負けて幻想郷が滅んでしまうぐらいの確率よ!?」

ソウゴ「それ遠回しにバカにしてね!?」

こいし「でも嘘はついてないよ。外歩いていたら突然空間が裂けて、そこか
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