第二章
[8]前話
「生きものの種類は違っても」
「仲良くなれるわね」
「親子になれて」
「お友達にもね」
「なれるな」
「そうね」
「それを言えば」
兄はさらに言った。
「人間だってな」
「同じね」
「ああ、人間も犬や馬と仲良くなれる」
「そうよね」
「そして親子だって友達だってな」
「なれるわね」
「実際犬や猫を家族にして」
そしてというのだ。
「親子になっている人達も多い」
「そうよね」
「だから俺達もな」
是非にと言うのだった。
「そうなっていこうか」
「タイやジップと」
「そしてな」
「あの子達ともね」
「ワンワンワン」
「ヒヒヒン」
その犬と馬を見て話した、見れば。
二匹の首にはそれぞれ名札もある、犬にはチャネル馬にはサイトピアとある。妹は楽しく遊ぶ二匹を見つつ兄に話した。
「家族になりましょう」
「そうだな、いや」
「いや？」
「もうそうなっているか」
妹に笑って言うのだった。
「俺達は」
「もうなの」
「愛情があるなら家族だろ」
それがあればというのだ。
「だったらな」
「そうね、だからこんなに心配して気にかけるから」
「そうだな、じゃあな」
「これからも家族として」
「皆と暮らしていくか」
「そうしていくことね」
妹も笑顔で頷いた、そうしてだった。
二人は家族のところに歩いていった、チャネルとサイトピアは彼等のところに来て身体を摺り寄せてきてそこにジップとタイも来た。そこに他の牛や馬や犬二人の両親も来てだった。
彼等は幸せに働いていった、それはまさに家族の姿であった。
馬に寄り添う犬達 完
２０２１・７・１８
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