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異生神妖魔学園
大きくなりました? 後編
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たい雨が降り注ぎ、一海の全身を濡らす。黒紫の炎を消そうとする怪植物も浴びるが、どういうわけか一向に消える気配がない。それどころかますます燃え上がり、さらにのたうち回る。
やがてピクリとも動かなくなり、黒紫の炎が消えた時、目の前には原型をとどめないほどの燃えカスとなった怪植物の姿があった。


一海(玉藻前)「さて、助けるとするかの」


燃えカスから現れる2つの人影。片方は狐の耳と尻尾を生やしたへそ出しの金髪の少女。もう片方は頭に角を生やし、巨乳が特徴的な黒髪のツインテールの少女。
一海はその正体がすぐにわかった。いや、すでに知っていたと言った方が正しいだろう。それは妖狐とウロボロス。妖狐の方は出雲紺子、そしてウロボロスの方は朝から生徒と教師が見ていないといわれる学園長の喰輪辰蛇だった。


紺子「ぁ……………ぅぁ……………」

辰蛇「ふぇ……………はぇ……………」


2人は怪植物のものであろう液体とスプリンクラーから出る水にまみれ、力なく体をピクピクと震わせていた。


一海(玉藻前)「出雲紺子………喰輪辰蛇………いや………」


紺子と辰蛇に近づくと、顔中の刻印が消え、目の色も元通りになり、玉藻前の人格が消える。


一海「出雲姐ちゃん………学園長………」


玉藻前の人格が消えた一海は悲しそうな目で紺子と辰蛇を見つめた。










同刻、学園で面倒なことが起きているその頃、とある港にやって来た闇音はある人物を探していた。


闇音「予定ではここのどっかに武器商人がやって来るって話だったな。いい銃があればいいんだがな……」


そう呟きながら武器商人と呼ばれる人物を探す闇音だったが、あっさりと見つかった。


武器商人「…………はぁ、ここはホントにセキュリティが厳しいトコだな。商売しづらいったらありゃしねぇ」


コンテナに身を潜めながら倉庫へ進むその男は死纏さんほどボロボロではないが、黒いコートとフードをまとっており、不健康そうな青白い肌をしている。
ガラガラのだみ声を出しながら周囲に警戒し、なんとか倉庫の扉まで辿り着いた。すると誰かが声をかけてきた。


闇音「おい、お前が武器商人か?」

武器商人「!?」


新たな銃を求めている闇音だった。


武器商人「って、これはこれは、俺のお得意様の神楽坂闇音じゃないですか。心臓に悪いぜ………」


見つかったと思い動揺する武器商人だが、その男が闇音だったことに安堵する。
そして闇音自身もこの武器商人の正体を知っていた。


闇音「……お前、確か………『ドレイン』だったか?」

武器商人「誰が相手の体力を吸う魔法だ!?『ブライド』だ、『ブライド』!」

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