第三章
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「それでもあんたの性格を考えると」
「半々ね」
「誘いを受けるの。さもないと本当にあんた彼失うわよ」
私にとっては最悪の結果、それをもたらしてしまうというのだ。
「だからよ。半分でもね」
「受けるべきなのね」
「真剣に実行しなさいよ」
「ええ」
私も頷くしかなかった、そしてだった。
私は彼の誘いを受けることにした。それは彼女と話してすぐだった。
彼は私にこんなことを言ってきた。
「あの、今日だけれど」
「何?」
「これから食べに行かない、二人で」
「あんたとなのね」
つまり全部彼持ちだ、お金は要らないということだ。
「二人で」
「うん、どうかな」
いつもならここですぐに断った、けれど。
私は今は踏み止まる様にしてこう彼に尋ねた。
「それで何処に行くの?」
「和食のお店だけれどね」
「日本ね」
「君日本好きだよね」
「結構ね」
日本文学を研究していて専門に研究している彼女程ではないにしても私も日本が好きだ。日本の流行や漫画をいつも追いかけている。
勿論和食も好きだ、最近jは日本から進出してきている牛丼のチェーン店がお気に入りだ。
だからこう彼に答えた。
「漫画もお料理もね」
「どっちもだね。だからって思ったけれど」
「それで何なの?和食って言っても色々だけれど」
「お寿司だよ」
和食の定番の一つそれだった。
「お寿司の美味しいお店があるからね」
「それ食べに行くのね」
「一緒にね。どうかな」
「ええ、いいわ」
「駄目だよね、やっぱり」
「だからいいわよ」
残念な顔になった彼にまた言った。
「一緒に行きましょう」
「えっ、いいの」
「ご馳走させて。お寿司なんて久し振りだしね」
「本当にいいんだ」
「私お寿司好きなのよ」
彼から顔を少し逸らして告げた。
「だからね」
「ううん、まさか誘いに乗ってくれるなんて」
「意外?」
「いや、はじめてだからね」
彼は私の返事に目を丸くしながら応える。
「だからね」
「はじめてだったかしら」
「食事を一緒に食べるのはね。それじゃあ」
彼は満面の笑顔で私をその店に案内してくれた。食べるその寿司はやっぱり美味しおかった、けれどそれ以上に。
彼は私が誘いに乗ってくれたことに凄く喜んでこう言うのだった。
「またね」
「一緒に来たいっていうのね」
「今度は別のお店にね」
一緒に行こうというのだ。
「そうしようね」
「わかったわ。じゃあ今度ね」
「絶対とは言わないけれど」
私が今まで誘いに殆ど乗らなかったのでそれは、だった。
「それでもね」
「また一緒に」
「そう、来てね」
「出来る限りね」
私は高慢になりそうな自分の気持ちを抑えて答えた。
「そうさせてもらうわ」
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