玄徳とシャルロット
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が、紺子はふとコーティアとみのりの会話であることを思い出した。あの会話の中で、コーティアは玄徳同様シャルロットと呼ばれる人間の女の子を『義理』と呼んでいた。となると彼らに親はいたのだろうか。その好奇心に負け、聞いてみることに。
紺子「んじゃあ……さ、あんたには………あー、親とかいたの?」
玄徳「………!」
紺子の質問に玄徳の目つきが変わった。その目はまるで殺したかのような怖い目だった。
聞いてはいけないことを聞いてしまったと思い、睨まれた紺子は恐怖で辰美の背後に隠れてしまった。
紺子「ご、ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい―――――」ガクガクブルブル
紺子は泣きそうな顔と声で必死に許しを乞う。
コーティア「玄徳、怖がってるぞ?」
竜奈「紺子は口は悪いが泣き虫なんだ。あまり怖がらせないでほしい」
玄徳「……すまない。嫌なことを思い出してな………」
辰美「じ、地雷を踏んだみたいですね紺子様……」
竜奈「しかし…コーティア先生。その銀髪の女の子もコーティア先生が拾ったんですよね?一体何が?」
銀髪の女の子、シャルロットに目を向ける竜奈。紺子と辰美もシャルロットの方を見る。
シャルロットは呼吸が浅く、両手も震えている。まるで何かに怯えているようだった。
シャルロット「ぁ……ぁぁ…………!」
玄徳「シャルロット、しっかりしろ」
玄徳は優しく声をかけ、シャルロットの頭をなで始める。するとシャルロットは徐々に落ち着いていき、そのまま玄徳に寄りかかった。
辰美「あの子は一体どうしたんでしょうか………?」
コーティア「…………お前たちも薄々気づいていると思うが、シャルロットは人間だ。拾ったのは我ではなく玄徳……玄徳が言うに、《《親に虐待されていたらしい》》」
紺子「虐待!?」
辰美「そんな!?」
なぜ人間であるシャルロットがコーティアの娘になったのか、なぜ玄徳が拾ったのか聞こうとした途端、玄徳の口からあり得ない言葉が飛び出した。
玄徳「俺も昔からひどく虐待されてたさ。だがシャルロットとは違い、俺はあのクソ野郎とクソアマの息の根を止めた」
竜奈「何だと!?お前、親を殺したのか!?」
玄徳「ああ。学校に通えたのもあのクソ野郎共の金を使ったからだ。あんな奴らを親と呼ぶつもりはねぇ。もちろんこの女の子の親もな」
竜奈「自分が殺した親のお金で通ってたのか…………!?よく警察にバレなかったな!?」
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