みのりの華麗なる日常 前編
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た。
紺子「お待たせ〜!」
紺子は手を振りながら声をかけ、すぐにブレーキをかけた。
ギュギギギギギギギギギィィィィィーーーーッ
紺子「って止まらねぇぇぇぇ!?」
なぜかブレーキが効かず、急いで来たのかスピードを出したまま辰美と竜奈の前を通りすぎた。
だがそれだけではない。自転車は止まることなく近くの電柱にまっしぐら。
紺子「いやああああああああ!!止まって!!止まってぇぇ!!ぶつかるのは嫌ァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」
まさに泣きっ面にハチである。ブレーキが効かない自転車は紺子の悲鳴に応えることなくそのまま電柱に激突した。
ガシャアアアアアアアアン
辰美「紺子様!?」
竜奈「紺子!?」
自転車もろとも電柱に激突し、転倒した紺子。前輪が歪んだ上にパンクもしてしまい、使い物にならない状態となっていた。
紺子「イテテテ……ここに来る前まではちゃんと効いてたのに………あーイッテェな………」
袖とズボンをめくると、肘と膝が少し擦りむけ、血が出ていた。
竜奈「紺子……ぶつかったのが電柱でよかったな。今のスピードで私たちにぶつかってみろ。電柱じゃなかったら今頃私たちが大ケガしてたんだぞ」
辰美「でも紺子様の自転車壊れちゃいましたね…もしよければ私のスケボー貸しましょうか?ライエルさんが作ったターボつきの」
紺子「え、いいの?でも前にトレーニングジムに来た時ターボつきとかそういう話出てなかったじゃん。あれって………」
辰美「この前ライエルさんが作ってくれたんです。魔法が使えない日に限りますが。もしよければ用意しますよ?」
紺子「………そうなんだ。よろしく……」
とりあえず壊れた自転車をどこかに隠した後、紺子はふとあることに気づいた。
紺子「ところで観察するのはいいけど………どうやって尾行するんだ?」
辰美「あ、そういえば考えていませんでした」
竜奈「どうするんだ一体?」
紺子「………だったらあの妖術使うか。その代わり音は出すなよ?《《あくまで気配を消すだけ》》だからな」
辰美「あるんですか!?ていうか紺子様、妖術使えたんですか!?」
紺子「バカ。ちゃんと使えるわ。妖術使えない妖狐は妖狐じゃねぇだろ」
竜奈「………そういえば紺子の過去って…………」
紺子は平安時代、陰陽師の辰廻によって何度も妖力を送り込まれ、何度も実験台として利用されてきた。だが時に協力しなければならないこともしばしばあったため、様々な妖術も強引に覚えさせられていた。強いて言えば完全に拷問である。
前の昼休み、紺子が自分の過去を話し
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