第二章
[8]前話
「アスランっていうのは」
「小説のナルニア王国物語からよ」
妻は笑って答えた。
「あの小説のライオンからね」
「アスランだからだね」
「それから名付けたのよ」
「そうなんだ、いい名前だね」
夫はその話にも笑顔になった、そしてだった。
一家はそのアスランそれにクレオと楽しく過ごした、そんな中一家は二匹を一時猫のアパートに預けて夫の仕事でベラルーシに行ったが。
そこで仕事相手のスラヴァ=スラストカヤ金髪を長く伸ばしアイスブルーの目で雪の様な肌の彼女に自宅に案内してもらってもてなしてもらっているその中で黒と白の毛の小さな猫を見せてもらった。
その猫を見せてだ、スラヴァは話した。
「雌でニナっていいます」
「ニャ〜〜〜」
そのニナも鳴いて応えた、早速一家の傍に来て身体を摺り寄せてきている。
「ドライブをしている時に見付けまして」
「ドライブの時にですか」
「はい、冬の道にいて」
こうチェルシーに話した。
「それで、です」
「ベラルーシの冬の」
「カナダも寒いですが」
「こちらも寒いですね」
「雪に埋もれるみたいにいて。見付けてすぐに保護して」
そしてというのだ。
「車の暖房を思いきり利かせて獣医さんに診てもらって」
「そうしてですか」
「凍傷で尻尾を少し切りましたけれど」
見れば尻尾は短い。
「ですが助かりまして」
「今はですか」
「家族です」
「そうなんですね」
「そちらのアスランちゃんのお話は聞きましたが」
「この娘もですね」
「そうでした、ですが」
それでもとだ、スラヴァは話した。
「この通りです」
「元気ですね」
「お互いいい家族に出会えましたね」
「ですね、カナダに帰ったら」
チェルシーはスラヴァに笑顔で応えた。
「またあの子達と一緒に」
「仲良くですね」
「過ごします」
「そうされますね、猫がいてくれたら」
それならと言うのだった、スラヴァも。
「それだけで違いますね」
「助けてよかったです」
「本当にそうですね」
楽しく話した、仕事は無事に進み終わってだった。
一家はカナダに帰った、帰るとすぐにアスランとクレオを引き取った。彼等は一家に再会するとすぐに飛びついてきた。そして嬉しそうに喉を鳴らした。
寒い時に来た猫 完
2021・7・16
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