バステト様からの依頼!神罰代行!
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凍りつくように冷ややかだった。
一海(玉藻前)「いざや呪え、常世咲き裂く怨天の花。数多の怨霊となりし生き物よ、愚かにも命ありける者を辱め陥れる者に憑依し、心を荒らせ」
男「て、テメェ…変な呪文唱え…《b》ダグァ!?《/b》」
男は猫を見るや否や、腰を抜かした。先ほどまで猫を怯えさせていたのに、今度は逆に男が猫に怯えていた。
一海は下等生物を見下すような目で見つめ、猫を見る男は壁まで後ずさる。さらには徐々に過呼吸になってくる。
紺子「おいカズミン!!もうやめろ!!殺しになるぞ!!」
一海(玉藻前)「………『妾』はただ、かの愚かしい人間にトラウマを魂にまで植えつけているだけだが?」
紺子「目を覚ませカズミン!!元のカズミンに戻ってこい!!おい、聞いてるのかカズミン!!」
綾野「一海、私たちの声が聞こえますか!?神守先生も『トラウマは植えつけてもいいが殺すな』と言っていました!」
龍哉「そうだ!そいつを殺しても何の得もないぞ!お前はそんな奴じゃないだろ!頼む!正気に戻ってくれ!!カズミン!!」
男「■■■■■■■■■■■■■■■!!」
いくら説得しても止まる気配はなく、男も容態が次第に悪化していく。このままでは本当に死んでしまう。
本当にまずいと思った紺子は、こう言い出した。
紺子「もしやめてくれたら、明日の夜私のお腹を好きにしてもいいから!!戻ってこいよカズミン!!!!!」
紺子が叫んだその時、一海に異変が起きた。顔中の刻印が徐々に消えていき、目の色も元通りになり、そのまま気を失った。
一方で男もぐったりと横たわった。それをよそに紺子は倒れた一海を抱き抱える形となった。
綾野「……………確認しました。あの男に命の別状はありません」
龍哉「危なかった………一時はどうなることやら………」
紺子「………とにかく、先生の家に行って報告しよっか」
傷ついた猫は去っていく紺子たちの背中を黙って見ていた。
翌日、紺子たちは職員室にいた。登校するなり神守に呼び出されたのだ。
神守は新聞を取り出し、その一面を紺子たちに見せる。
神守「この記事を見てくれ」
その一面の写真に写っていたのは昨日猫をいじめていたあの男。その男が精神病院に入院したとのことだった。
さらに読むと、たまたま通りかかった人間が男に声をかけ、目が覚めるや否や、男は急に「ねこがいるそこにねこがいますねこがあらゆるばしょにいますだれでもねこはいます―――――」と意味不明の言葉を言い出したらしい。
何があったのか聞けず、ただただ『ねこですよろしくおねがいします』などうわ言ばかりしゃべり続けているという。
神守「
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