誘拐されたまどか
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イカーに襲われた。それを私とキャスターで抵抗した。でも敵わず、フェイカーに攫われた。でも、まどかは何とか抜け出せた! それでいいでしょ!」
「ただの人間が、サーヴァントから逃げたとでも?」
ハルトの言葉に、ほむらは固まった。
だが彼女は即座に首を振る。
「ない! ありえない! キャスター、もうフェイカーの反応はないのよね!?」
ほむらは頭に語り掛けている。おそらく、キャスターとは脳内で通信できるのだろう。
彼女は「ほら!」とハルトへ大声を向ける。
「まどかからも、フェイカーの気配はない! 彼はきっと、別のところにいるのよ!」
「違う……」
ハルトはきっとまどかを睨む。
「分かってるよ。まどかちゃんの中にいるんだろ? フェイカー」
「何ですって?」
ほむらが目を大きく開き、一瞬まどかへ振り替える。
だが、まどかはおどおどとした表情で、「な、何のことですか?」と聞き返した。
「とぼけないで。分かるんだよね。そういうの」
「止めなさい!」
ほむらが発砲する前に、ハルトはソードガンを振る。銀の銃身が彼女の拳銃を弾き、改めてその銃口がまどかに向けられる。
やがて、まどかは観念したかのように、ため息をついた。
「どうして分かった?」
まどかの目が赤く光る。
ほむらも驚愕の眼差しで、彼女を見つめていた。
まどかは続ける。
「魔力も全て隠してあったはずなんだけどなあ?」
「分かるんだよ……」
ハルトは、そう言いながら指輪を右手に差し替える。
『ドライバーオン プリーズ』
「絶望の気配がしたからな」
「絶望……ねえ」
まどかは顔を大きく歪ませる。
およそ中学生の少女には程遠い、にいっと口角を吊り上げる笑み。
「やれやれ。そんな感知能力が君にあるなんて、知らなかったよ」
まどかはそう言いながら、懐からそれを取り出す。
群青色の棒。上部に十字の拘束具が付けられたそれ。つけられたスイッチを押すことで、その拘束が解放、左右に展開し、ベネチアンマスクの形状になった。
「一日に二回同じ相手と戦うのは、あんまり趣味じゃないんだけどなあ?」
そういいながら、まどかはそのマスクを顔に付ける。すると、マスクの目になっている部分が、赤く光る。
やがて、まどかの体は、群青色の闇に包まれていった。
そして現れたのは。
青を基調とした、人間とは違う肉体を持つ人型の生命体。
フェイカー。
彼は変身と同時に、ハルトとほむらを殴り飛ばした。
「まどかを……まどかを返しなさい!」
転がったほむらが即座に変身、彼へ発砲。
その音に、人々はその場から逃げていくが、ほむらは構わずに発砲を続けた。
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