誘拐されたまどか
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群青色の仮面の姿を探すが、平穏な街の姿に、そんな非日常の姿はどこにもなかった。
まどかは「あの……」と前置きし、
「私でも信じられないんですけど、私が逃げ出したら、そのままいなくなっちゃったんです。諦めたのかな?」
「そっか……」
念のためにと、ハルトは指輪を使う。
『ガルーダ プリーズ』
ハルトが使ったのは、使い魔召喚の魔法。赤いプラスチックが組みあがり、鳥の姿となる。
「ガルーダ。悪いけど、青い仮面のサーヴァントが近くにいないかどうか探してくれ。二時間探していなかったら、ラビットハウスに戻ってきてくれ」
鳥に指輪を嵌めながら告げるハルト。すると、完成した使い魔、レッドガルーダは元気に返事をして、空の彼方へ見えなくなっていった。
「さてと。じゃあ、二人とも家まで送るよ」
「その必要はないわ」
ハルトの提案は、ほむらにばっさりと切り捨てられる。
「私がまどかを送っていくわ。……今日、私の足になったことは貸しにしてあげる」
「そりゃどうも。君が果たして俺に今日の貸しってことで見逃してくれる?」
「殺し合いの時以外なら、一度は言うことを聞いてあげるわ」
「賭けてもいいけど、ほむらちゃん。その時今日のこの貸し借りのこと、絶対に忘れそうだよね」
「ふん。行くわよ、まどか」
「え? ちょっと、待ってほむらちゃん」
鼻を鳴らしたほむらは、まどかの手を引いてぐいぐいと来た道を戻っていく。
ほむらが、続いてまどかがハルトの目の前を通過したその時。
「……っ!」
ハルトの顔が歪む。
そしてハルトは、今感じた感覚に従った。
「待って」
そのまま去ろうとするまどかの腕を、ハルトは掴んだ。
「痛っ!」
力を込めて握る。それにより、まどかは悲鳴を上げながら腕を振り払った。
「何するんですか!?」
「松菜ハルト!」
今の行動により、ほむらがハルトに拳銃を向ける。
「何のつもり? 松菜ハルト」
「どいて」
ハルトはほむらを押しのけ、指輪をベルトにかざす。
『コネクト プリーズ』
発生した手頃なサイズの魔法陣に手を突っ込み、ウィザーソードガンを取り出す。
「松菜ハルト!」
ほむらが糾弾する声。
すでにまどかを守るように立った彼女とハルトは、互いの銃口をそれぞれに向けていた。
「どいて。ほむらちゃん」
「何のつもり?」
それぞれ、冷徹な目を相手に向けるハルトとほむら。
ハルトはほむらから目を離さず、まどかに問いかける。
「フェイカーに攫われたんでしょ?」
「ええそうよ!」
ハルトの問いに、まどかではなくほむらが怒鳴る。
「下校中に、まどかがフェ
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