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魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話
第二百六十二話
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かない。

いや、最初からそうすべきだったのだ。

「我が名は転生にして新生にして厭生の吸血鬼ユートピア・クイーンパラドクス・グリップアンドブレイクダウン!」

内に秘めていた物を開放する。

主にサイオンだ。

真上に右手を掲げる。

「封玉!」

サイオンで形成した球体の中に’それ’を閉じ込める。

握りつぶすように圧縮し、物理的にはバランスボール程まで小さくした。

左手でコアを取る。

「体をくれてやる!」

封玉にコアを投げつける。

サイオン壁をすり抜けたコアが封玉内に入った瞬間。

’それ’はコアに吸い込まれていく。

’それ’はコアを器として認めた。

封玉を解除。

何十何百倍の体積の非実体が小さなコアに収まっていく。

俺の手に落ちてきた時には、’それ’全てがコアの中に収まっていた。

「まるでポケモンだねぇ」

「少し違うな。ヤドカリに貝殻を与えるような物さ」

「ビジュアルの話をしてるのさ」

「そうかい」

手の中のコアから光が漏れる。

それは緑、ピンク、金の光。

コアの重みがフッと消えた。

サイオンとプシオンと物理的な光でできた粒子が人の形を取る。

心臓の位置。

そこにコアが透けて見える。

「成功。だな」

身長は、女性にしては高め。

緑がかった金髪。

ピンクのやや際どい服。

緑色の、リボンのようなアクセサリ。

「Happy birthday to Pino」

『ピノ……ワタシ、ハ ピノ」

「そうだ。お前はピノ。マギウスのピノだ」

『マギ……ウス」

マギウス。

それがこの怪異の名前。

この世ならざる’モノ’を押し込めて作られた者。

まっとうき全体に属するかもわからない’モノ’。

「紹介しよう。臥煙」

臥煙の方を向き、ピノを示す。

「彼女はピノ。ヒトの命を物理的エネルギーに転化する疑似永久機関”レイヴ”の根幹を成す存在。
世の科学者達がマクスウェルの悪魔と呼ぶ存在だ」

深々とお辞儀をしたピノ。

「まさか正真正銘マクスウェルの悪魔を作るとは。いや、これは称賛に値するよ」

「ついてはコレの量産を許可して欲しい」

「どうせもう器は量産してるんだろう」

「よくおわかりで」

「好きにするといい。そもそも私に君への命令権は無い」

「でも勝手にやったらコタンジェント差し向けるくらいはするんだろう?」

「しないよ。君のそれは禁呪じゃないからね。
あちらから彼女の素を呼び込む以外に魔法的プロセスをほぼほぼ使っていない。
高度に発達した科学は魔法と見分けがつかないとはまさにこの事だ」


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