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Fate/WizarDragonknight
困った恋愛脳
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……あんまり口外できない秘密の用事があったみたいなんです!」

 精一杯の言い訳を口にする。ぽかんとした顔のモカに果たして伝わっているのかどうか気になるところだが、次の彼女の返答次第では、魔法を使っても引き離さなければならなくなる。
 そして。

「分かった! つまり、あの子と逢引きね!」
「違うからああああああああ!」

 今、このお姉ちゃん属性の塊の一面が分かった気がする。
 この人は。

(恋愛脳だ……っ!)

 そう考えて彼女を見てみれば、なるほど目がハート型になっていたり、手を頬に当てていたり(それでなぜか我妻由乃の姿を連想したのは蓋をしておく)。
 変な勘繰りを入れられる前に、ラビットハウスに返さなければとハルトは結論付けた。

「あ、あとは……この駅から、見滝原線に乗れば三駅で木組み通り駅に行けるので、そこから十五分くらい、商店街を右に行けば帰れますよ」
「うん。分かった。ココアたちにはうまく言っておくよ」

 明らかにハルトのことを誤解しているモカは、キラキラと笑顔で答えた。

「でも、そういうのはお姉さん、感心しないぞ? ちゃんと一人心に決めて、それ以外の人はちゃんとある程度の距離を置かなくちゃね? 可奈美ちゃんとか」
「だからそういうのじゃないってば! ……ああもうっ!」

 見れば、もうほむらの姿が小さい。
 ハルトはモカからヘルメットを返してもらいながら告げる。

「とりあえず、ここからの帰り方は今説明した通りですからね! 何かあったら連絡してください。一応注意していますから」
「そんなことより、速く行かないと彼女行っちゃうわよ?」
「だからそういう関係じゃないですって!」

 言いながら、ハルトはアクセルを入れる。

「とにかく、もうラビットハウスにココアちゃんも戻っていると思うので、戻ったら今日はじっとしていてくださいね。くれぐれも、変なところに行ったりしないでくださいよ?」

 ハルトはそう言うが速いが、マシンウィンガーのアクセルを入れた。
 最後に、モカの言葉など、発射音で掻き消されていた。

「ふふふ。こんな面白そうなこと、私が見逃すわけないでしょ?」



「ほむらちゃん!」

 いくら強化されたとはいえ、生身とバイク。マシンウィンガーの速度ならば、即座にほむらに追いついた。
ハルトの声に、ほむらはイヤそうな姿で振り向く。

「松菜ハルト……」

 その名前を毒づく。
 ハルトはバイクをほむらの前に停車させた。

「心配出来てあげたのに、その顔はないでしょ。それよりフェイカーって、何があったの? それに、そんなに焦って……」

 だがほむらは、彼の言葉を最後まで待たずに、ハルトの手からヘルメットをひったくる。そのまま
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