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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
G編
第88話:希望への進展
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った。これでお互い気持ちよく話せるな」
「お、おぅ……」
気付けば翼は、肩の力が抜けている事に気付いた。必死に歩み寄ろうとするクリスと、その背を押す透の姿に悩みを抱えているのは自分だけではないと心で理解したのだ。
――真面目過ぎてポッキリ折れる……か――
それは以前奏に言われた事だった。性分故仕方ないが、翼は自分でも気付かぬ内に率先して前に出ようとして色々と抱え込んでしまっていたらしい。頼るべき仲間達がすぐそこに居るというのに。
翼はフッと笑みを浮かべて立ち上がった。
「ありがとう。雪音、北上。ほんの少しだが、気が楽になったよ」
「ん、そうか」
翼の言葉にクリスも笑みを浮かべる。前よりも確実に距離が縮められた事を実感したのだ。
「……で、名前の方は呼んでもらえるのか?」
「ぅえっ!? いや、その……そっちはまだ、もうちょっと……」
それでもやはり翼の事を名前で呼ぶことには恥ずかしさがあるのか、躊躇いを見せずにはいられない様子。そんなクリスの様子に翼はやれやれと肩を竦め、透はクスクスと笑った。
と、そこで透がメニューを手にベルを押した。彼の行動に翼とクリスが目を見開く。
驚く2人を前に、透はやって来た店員に注文したいメニューを指差した。
「こちらとこちらですね? かしこまりました、少々お待ちください!」
さっきあれ程食べた透が、何事も無かったかのようにパフェとサンデーを頼んだというのに店員は全く気にした様子も無く離れて行く。
店員が離れると、翼とクリスは透に詰め寄った。
「と、透まだ食うのか!?」
「さっきあれ程食べたばかりだろうに!?」
驚き詰め寄る2人に、透は何がおかしいと言わんばかりに首を傾げた。彼としてはあの程度、限界には届かないらしい。
思っていた以上の大食漢っぷりに、翼だけでなくクリスも圧倒された。今日が偶々矢鱈と腹が減っていたのか、普段は抑えていただけなのか。
翼とクリスが顔を見合わせる。と、2人はどちらからともなく噴き出し笑い出した。
「「ぷっ! あはははははははっ!」」
何がおかしいのか分からないが、とにかく笑いたくて仕方がない。何かが面白くて、自然と笑いが込み上げてきたのだ。
楽しそうに笑う2人の様子を、透が何が何だか分からずとも笑って見守るのだった。
***
一方二課仮設本部では、颯人がソファーに横になりながら使い魔を使役して未来の姿を探していた。もし爆発に巻き込まれて死んだのであれば、何処かに遺体が残っている筈。それが見当たらなかった以上、未来は生きてどこかに居る筈なのだ。
「どうだ、颯人? 何か手掛かりは見つかったか?」
一見だら
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