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DOREAM BASEBALL 〜夢見る乙女の物語〜
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「投げる時は相手に向かって足を踏み出して……」
軽く左足を上げ、その足を遠くにいる明里さんに向かってまっすぐに踏み出すと……
「ビュッていいながら投げる!!」
本当にビュッと言ったタイミングでボールが手から離れたかと思うと、それはまるで糸を引くかのような真っ直ぐな軌道で、明里さんが構えているグローブに吸い込まれる。
「「「「「おぉ〜!!」」」」」
私たちのほとんどがこんな間近でボールを投げているのを見たことがなかったので思わず拍手をする。それを受けて優愛ちゃん先輩はどや顔になっていた。
「よしよし、じゃあ私と明里が見ててあげるから、今日はキャッチボールからやってみよう!!」
「「「「「は〜い!!」」」」」
初めてのボールを使っての練習とあってみんな楽しそうにしている。
「瑞姫!!やろう!!」
「いいよ」
「あぁ!!待って待って!!」
一年生は14人。偶数なのでキャッチボールのペアも作りやすい。なので、一番仲のよい瑞姫に声をかけたんだけど、優愛ちゃん先輩に止められる。
「え?どうしたんですか?」
「今回は経験者は経験者と組んでほしいんだよね!!」
「え?でも……」
先輩方からの配慮なんだろうけど、実は今の一年生は半分が経験者で、半分が私みたいな未経験者。つまり、7人と7人で別れてしまってて……
「あれ?そっか!!じゃあいいや!!」
「え?いいの!?」
それを聞いた途端に優愛ちゃん先輩が納得したような反応を見せ、明里さんがそれにビックリしていた。でも、許可が出たこともあって私たちは喜びながらキャッチボールへと移っていく。
「え?莉愛待って」
「何?瑞姫?」
みんなキャッチボールを始めようとしたタイミングで相手の瑞姫がなぜかこっちに向かってくる。何かなと近付くと、私の持っているミットを手に取る。
「キャッチャーミット買っちゃったの?」
彼女が気になっていたのは私の手にはめられた手にキャッチャーミットのことだったみたい。なので私は、嬉々として答える。
「うん!!だってやりたいんだもん!!」
甲子園で見たあのキャッチャーの人がいまだに忘れられない。久々の登板だったピッチャーの人の投球を一球も後ろに逸らすことなく受け止め続け、チームを牽引するあの姿に憧れて野球をやってみようと思った。だからその姿を追い求めたくて、形から入ろうと同じメーカーの同じものを買ってみた。
「あぁ……あとで後悔しても知らないよ……」
頭を抱えながら先程までの位置へと戻っていく瑞姫。なぜそんなことを言っているのかわからず首を傾げるけど、ようやく始められる野球への楽しみの方が上回っており、すぐに元の位置へと着く。
「行くよ!!それ!!」
あの日から瑞姫
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