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崩壊した世界で刑部姫とこの先生きのこるにはどうしたらいいですか?
ほんへ
最終章『ふたりで…』
女神創造領域 『崩壊世界』其ノ漆
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『何人か集まったくらいでどうにかなると思ってんのか?この低脳共がよ!!』

奴が叫びを上げると同時に、使役獣達も動き出す。
その脚を振り上げ俺達に突き刺そうとする者達、大口を開けて噛み付こうとする者達。
だがその攻撃は、俺達には絶対に届かない。

「ッ!」
『ぎえぇっ!?』

ムエタイのかまえのように両拳を顔の横で握り、そのまま使役獣の顔面に強烈なパンチをくらわせたのは野中さん。
後で聞いた話だがこの人、マルタさんから直々にスパーリングをしてもらっているとのこと。
そりゃあ強くなるわ。

「来いよ不細工共。その面、もっと歪ませてやる…!」
『おぎゃあぁぁっ!!』
『ぎえぇぇぇ!!!!』

まるで野中さんの言葉を理解しているかのように、使役獣達は怒ったように雄叫びを上げ真正面から突っ込んでくる。

「ふっ!はっ!」

しかしそれも、野中さんの作戦通りなのだが。
素早い二発のパンチはまたもや使役獣の顔面をとらえる。
頭部を揺さぶり、脳震盪を起こすのには十分過ぎる威力。
そして

「寝てろォ!!」

回し蹴りで纏めて退散。
ふらつく使役獣は一気に蹴り倒された。

「野中師匠!後は俺達に任せてください!」

そうして野中さんが暴れる中、ライオットシールドをかまえて突っ込んだのは森永だ。
彼もまた野中さんに弟子入りし、鍛えてもらったとの事だが…

「どけぇ!」

盾にものを言わせて強引に使役獣達を押し退け、張り倒し、さらには瓦礫と挟み撃ちにして押し潰す。
洗練された動きの野中さんに比べていくらか我武者羅かつ強引なスタイルだが、それでも確かに森永は昔と違う姿を見せた。

「マスターにばかりいいところはとらせません!」
「ブラダマンテ!」

さらに負けじとやってきたのはブラダマンテ。
彼女もまた盾で敵を蹴散らし、そして短槍を片手に使役獣に恐れることなく突っ込む。

聖騎士(パラディン)は悪には屈しない…そしてもう二度と、マスターから離れたりなんかしません!!」
「マスター!それと弟子達!そろそろ引きなさい!!」

盾で蹴散らしていると、上空からの声。
声の主はマルタさん。そして森永と野中さん、ブラダマンテは戦闘中だがは180度向きを変え、マルタさんの言ったようにその場から走り去る。
後を追う使役獣。しかしこれはマルタさんの狙い通りだった。

「いい感じに引き付けてくれたじゃない…!これで一網打尽よ!『荒れ狂う哀しき竜よ(タラスク)』ッ!!」

三人が暴れ回ることで使役獣達の興味を引き、集めさせる。
密集したところにマルタさんは宝具を使ってタラスクをぶつけたのだ。

「まだまだ行くわよ!『荒れ狂う哀しき竜よ(タラスク)』ッ!!」

「懲りないみた
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