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崩壊した世界で刑部姫とこの先生きのこるにはどうしたらいいですか?
ほんへ
最終章『ふたりで…』
女神創造領域 『崩壊世界』其ノ漆
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」
暮馬が疑問を感じ、俺に尋ねてくる。
「もう一度やつに"アレ"を出させる。」
このままじゃまた治されてループになる。
なんて思ったがそうではないかもしれない。
いや、俺がそうさせない。
「あいつがいちいち治すってんなら…一か八だ。あれに直接"こいつ"をぶち込んでやる。」
暮馬に見せたのは最後のアンチ洗脳弾。
残りは一発、それに賭けるしかもう…あいつを倒す手段はない。
「じゃあ、それをさっきのつぼみたいなのにうつためには、もういちどおねえちゃんたちがこうげきしないといけないってことだよね?」
「お前賢いな。その通りだぜ。でもあれは壺じゃなくて"聖杯"だ。」
後ろに隠れていた将の言った通りだ。
おそらくあの聖杯こそがやつを旧神柱にさせている根源だ。
その聖杯を引きずり出すには…もう一度追い込むしかない。
「へぇ、要するにもう一度ボコボコにすりゃいいってワケね。」
話を聞いていたマルタさんは指をボキボキ鳴らし、まだまだやれるという余裕を見せつけている。
隣にいる野中さんもだ。
「もう1回倒せばいいんだろ?やってやるよ!!」
「ええ!
聖騎士
(
パラディン
)
はこの程度で挫けません!!」
またどこからともなくやってくる使役獣。
おそらくこいつらも聖杯から生み出されたもの。
つまりだ、
「やるぞ…"聖杯"ぶっ壊しちまえば、こいつはただのデブに戻るってワケだ!」
「おっけー!」
おっきーが折紙蝙蝠を飛ばし、襲い掛かる使役獣を切り裂いていく。
ブラダマンテや森永、巴御前や暮馬も臆することなく突っ込んで道を切り開こうとする。
「道は俺達が切り開く!いけぇ!ニノマエ!」
空中、地上。
使役獣で埋め尽くされる視界。その奥には奴がニヤけた面で鎮座している。
しかしそろそろ慢心しているのもマズイと思ったのだろう。
触手を振り回し、あるいは先端からビームを出し、俺達を近づけさせまいと必死の抵抗を見せる。
でも、
「さぁ!気合い入れていきなさい!『
荒れ狂う哀しき竜よ
(
タラスク
)
』ッ!!」
本日何度目かもう分からないタラスクを使役獣の群れめがけぶつける。
マルタさんは止まらない。
タラスクを投げたあとは霊基を
水着
(
ルーラー
)
へと変え己の身で単身使役獣へと突っ込む。
「何が王になるよ!何が神になるよ!いい!?私利私欲で世界を思うがままにするアンタになんて、王の資格なんてこれっぽっちもありゃしないのよ!!!」
拳の一撃で使役獣がひしゃげ、その蹴りでバラバラに砕け散る。
最初は襲いかかろうとしていた使役獣達も、マルタさんに恐れをなしてやや後ずさるようになっていった。
「…よし!走るぞおっきー!!」
みんなが道を開けてくれたんだ。
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