特別編 追憶の百竜夜行 其の十二
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…たッ……!?」
「最後の、誰だ……?」
その完全勝利を齎したのは、アダイトのバーンエッジだったのか。
レノの鬼斬破だったのか。
ナディアの討伐隊制式銃槍だったのか。
レインのハンターライフルだったのか。
カツユキのパラディンランスだったのか。
カグヤのヒドゥンブレイズだったのか。
今となっては、もはや誰にも分からない。ウツシが倒れる瞬間に決まった全員の攻撃は、同時だったのだから。
「……まぁ、いっか」
そんなアダイトの呟きが、結論であった。
誰が仕留めたかなど、どうでもいい。自分達全員が力を尽くして、この百竜夜行に勝利した。分かることなど、それだけで十分なのだと。
「はは……皆、満身創痍だな」
「うるさいなぁ、お前にだけは言われたくないよ」
「……全くだ」
立ち上がれる力さえ残っていないウツシが、乾いた笑みを溢し。それに釣られてアダイトやレノも、苦笑を浮かべている。他の同期達も、同様であった。
「流石にもう……動けそうにありませんわ」
「私もだ……これほど長時間、休まず動き回ったのは初めてだよ」
「情け無い限りだが……某も、しばらくは立てそうにない」
「あははっ……文字通り、全力出し尽くしちゃったもんねぇ」
ナディア、レイン、カツユキ、カグヤ。
「お、終わった……!? はぁあっ、やぁっと終わったんだねぇ……ボク、もう全っ然動けな〜い……」
「ようやったのう、皆……ワイももう、ヘロヘロや……」
「へっ……お前でも疲れ果ててるくらいなんだから……俺らが立ってられるわけ、ねぇか……」
「……もう、限界っ……」
アテンス、シン、ディリス、ユナ。
「や、やったのか……!? へへっ、アダイト達がやったんだな……!」
「あはは……もう俺達も、ヘトヘト……ですね」
「……早く帰って、うさ団子食べたい……」
ドラコ、ゴウ、カエデ。
「レマ……まだ、生きてるか?」
「うッス……! アカシさんこそ、ご無事で何よりッス……!」
「……うふふっ。私達皆、もうクタクタですけど……依頼達成、ですね」
アカシ、レマ、ヤクモ。
「終わりましたの……!? ディノ様、やりましたわ! 私達の勝利です……!」
「あぁ分かってる、無理にはしゃがなくていい。……よく頑張ったな、クリスティアーネ。それに……お前達も」
「ちょっとノーラさん! 全くもう、いつまで寝てるつもりなんですかっ!」
「ふへへ〜……ベレッタひゃんの膝枕、すべすべのふかふかですぅ〜……」
クリスティアーネ、ディノ、ベレッタ、ノーラ。
「……立てるか、カノン。どうやら終わったようだぞ。……俺達はまた、くたばり損ねたらしい」
「そうみたいですねぇ……俺のことはいいんで
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