暁 〜小説投稿サイト〜
モンスターハンター 〜故郷なきクルセイダー〜
特別編 追憶の百竜夜行 其の七
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議そうに見上げている。彼女がクリスティアーネの胸中を悟るのは、この戦いからしばらく先のことであった。
 ――後に、姉代わりとも言えるクリスティアーネの恋心を知ったベレッタは。家族愛を拗らせるあまり、彼女の「旦那」になる男を厳しく審査するようになってしまうのだが、それはまた「別のお話」である。

「迅竜、討ち取ったり。さぁ行くぞ皆、『反撃の狼煙』はまだ上がったばかりだ!」
「おおお〜……わらひもやるぞぉ〜……!」
「……済まんノーラ、お前の手当てが先だったな」
「おぉ〜やさしぃ〜……ディノひゃんしゅきぃ〜……。でもどうせ寄り掛かるなりゃ、クリスティアーネひゃんの爆乳おっぱい枕が良かったにゃあ〜……」
「ふらついてる割には多弁な奴だな、全く……」

 一方。ディノはこの勢いに乗って攻勢に出るべく、回復薬を使う暇すら惜しんで次の獲物を狙おうとしていたのだが。未だにふらついているノーラの治療が先だと思い止まり、彼女に肩を貸している。
 その様子を遠くから見守っているクリスティアーネが、切なげな表情で頬を膨らませていることには気付かずに。

「ここから先は頼むぞ……皆」

 まだ戦いは続いており、予断を許さない状況なのだが。それでもディノの表情には、もう焦りの色はなかった。
 「ドラ」の効果によって力が高まっている今の同期達ならば、どんなモンスターが相手だろうと決して負けることはない。そう信じることに、決めたのだから――。

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