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レーヴァティン
第二百九話 ルールへその十一
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「それ次第だな」
「ですね、性根が腐りきっていれば」
「もう何をしても無駄です」
「そうした輩は反省もしませんし」
「また更正もしません」
「だからな」
 それ故にというのだ。
「そうした輩はな」
「用いず」
「そしてですね」
「罪を犯していれば処刑する」
「そうしますね」
「ああ、敵の騎士団長は人間としてかなり出来てるな」 
 自ら戦いかつ犠牲にしてまで戦に勝とうとする、その心意気を見てのことである。
「だったらな」
「それならですね」
「是非ですね」
「降れば」
「その時は」
「声をかけるぜ」 
 帝国に入る様にとだ、久志は食べながら言った。そして。
 今は黒パンを食べているが将軍の一人が言ってきた。
「黒パンは如何ですか」
「正直言って美味くないな」
 久志はあっさりと答えた。
「そのまま食ったら」
「やはりそうですか」
「ああ、けれどな」
 それでもとだ、久志はその将軍に答えた。
「今の食事はこれだろ
「はい、騎士団領にいますので」
「騎士団領では黒パンも多いです」
「このパンも」
「ですから我が軍もです」
「今はです」
「そうだよな、皆食ってるならな」
 軍の将兵達全てがというのだ。
「俺だってな」
「同じですか」
「同じものを食されますか」
「そうされますか」
「俺だけ別のもの食うなんてな」
 例え皇帝でもというのだ。
「しないさ」
「左様ですか」
「それではです」
「その様にされますね」
「黒パンを召し上がられますね」
「ああ、俺も戦っているんだ」
 それならというのだ。
「皆と同じものを食うさ、そして寝る場所もな」
「皇帝の天幕の中でも」
「毛布ですね」
「それで休まれますね」
「ああ、ベッドなんてな」 
 わざわざそれを用意させてというのだ、最早大国の主となった久志にとってそうさせることは実に容易い。
 だがそれでもだ、彼は言い実行するのだ。
「いいさ」
「毛布ですね」
「陛下の為のベッドではなく」
「天幕の中でそうして休まれますね」
「ああ、これからもな」
 その様にするというのだ。
「そうしていくな、ただな」
「ただ?」
「ただといいますと」
「食えるものがあるならな」
 それが充分ならというのだ。
「たらふく食うな」
「それはされますか」
「量はですか」
「そのままですか」
「どんなものでもな」
 粗食でもとだ、久志は笑って話した。
「俺は量があればいいんだよ」
「そうですか、では」
「今もですね」
「たらふく召し上がられますね」
「皆もそうしてくれよ、たらふく食えるならな」
 そうした状況ならというのだ。
「食わないとな」
「満足に戦えないですね」
「まさに腹が減ってはで
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