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DQ8 呪われし姫君と違う意味で呪われし者達(リュカ伝その3.8おぷしょんバージョン)
第二十三話:他人に文句を言いたいのであれば強くなれ
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「そう。そんなタイミングは無かった! でも俺は事前に『出来る範囲で協力する』と言っておいた。これは言い換えれば『協力出来ない事もある』と言う事だ!」
確かにその通りだけども……

「今回、オディロ院長を助けられなかったのは……言いたくは無かったが、偏に君等が弱かったからだろう!? 『ドルマゲスの野郎が強すぎたんだ。アハト君等の責任じゃない』と言うつもりだったが、やり場の無い怒りを俺等に向けられるのなら話は変わる! オディロ院長は……ほんの少ししか会話してないが良い人だったし、出来る事なら助けたい気持ちは俺にだってあったさ! でも俺等の中での優先順位はリュリュさんの無事が上なんだ。自分らの都合で八つ当たりするのは止めてくれ」

確かに……今、私達がウルフを責めるのは八つ当たりでしか無い。
彼等には何一つとしてドルマゲスを倒す理由が無い。
でも……それでも……

「ご、ごめんねアハト君……わ、私の所為で……その……」
「え!? あ……その……」
ここまでの口論を後方で聞いてたリュリュが、申し訳なさそうな顔で謝罪してきた。突然の事でアハトも口籠もる。

「リュリュさんが謝る事じゃないですよ!」
「そうです。ウルフ殿が言う様に、リュリュさんは何も悪くありません」
リュリュの台詞に異世界組の二人がフォローする。

アハトにもリュリュだけを悪者にする気などは無かっただろうけど、話の流れで彼女の所為みたいな感じになってる。
多分そんな感じの流れにしたのはウルフだ。

「申し訳ありませんリュリュさん。これは完全に俺の八つ当たりでした。貴女は何も悪くありません……」
彼女が悪くないのは当たり前だとしても、この状況を作り出したのはウルフだろう。

地平線から太陽が昇り始めている……
もう夜が明けてしまってたのね。
私達は煤汚れた状態で立ち尽くしている。

何も言えない……
ただ、完全なる敗北感だけが重くのし掛かっている。
ウルフ等も何も言おうとはしない。

朝日を浴びながら沈痛な面持ちで俯いていると……
「ここに居たのか……」
とククールが訪れ話しかけてきた。

何でも今回の事件の事後処理をして、院長を初めドルマゲスに殺された方々の葬式を、早急に執り行う事になったそうだ。
我々には葬儀に参列して欲しいらしく、更には後ほど今回の事件の事を話し合いたいそうだ。

「安心してくれ……騎士隊長殿もアンタ等の事を、もう疑ってはいない」
「当たり前だ。疑われるようなことは何もしてないのに、あのデコが勝手に疑っていただけなんだからな!」
まぁその通りなんだけど、わざわざ言わなくてもいいのに。

「……ふっ」
ククールも肩を竦めて困っているわ。
「まぁ兎も角……空いてる部屋を割り当ててくれたみたいで
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