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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
一晩明けて……
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自分の番になったら私みたいになるに決まっています!

 食堂を出た途端後ろから織斑先生の声が聞こえてきました。なんでも織斑先生は一年生の寮長だとか。
 それを直接聞かないでホッとしている自分がいます。どうやら織斑先生への苦手意識がはやくもついてしまっているみたいですね。
 本当……これから大丈夫なんでしょうか、私。

――――――――――――――――――――――――――――――

 昨日に引き続き今日は通常授業の座学です。

 既に一夏さんは2時間目までの授業内容で頭がパンクしているみたいで、今にも煙が出るんじゃないかって言うくらい唸ってますけど……
 それでいて休み時間には他の生徒の質問攻め。心休まる暇が無いとは正にこのことでしょう。

 そんな中織斑先生が3時間目の授業直前に来て一夏さんに話しかけました。
 この人が来るだけで教室の空気がまったく変わるんですよね。さすがと言うべきでしょうか。

「織斑、お前の機体だが予備の機体が無いため学園側から専用機を用意する事になった。そのせいで準備に時間がかかる」

「へ? 専用機? 俺に……ですか?」

 織斑先生の言葉に教室中がざわめいていくのが分かります。当の一夏さんは頭の中から情報を引っ張り出そうとしているようで頭を捻っています。

「専用機って……昨日カルラが言ってたあれだよな? 国家の代表やカルラみたいな代表候補生とかが専用で使えるISのこと」

 確認するように一夏さんが振り返って聞いてきました。

「はい。正確には主に国家代表操縦者、または代表候補生や企業に所属する人間に与えられるISのことです。ISは現在467機しか存在しないので、専用機を持っているということはそれだけで特別な存在、というわけですね」

「467? それだけ?」

「参考書3ページに書いてありますよ。作った篠ノ之束博士以外はコアがブラックボックスになっていて他の人には作れないんです。ですから現状存在するISは467だけです」

「あー、そういえばそんなこと書いてあった気が……」

 昨日の夜少し専用機の話をしただけだけどそれが良かったのかもしれませんね。
 そういえば数の話はしなかったっけ。
 そんなことを思っていると織斑先生が話を切りました。

「今カストのいった通り、IS専用機は国家、企業に所属するものしか与えられない。しかしお前の場合状況が状況のため、データ収集を目的として専用機が用意される。理解しろ」

「は、はい……」

「よし、ではこれで話は終わりだ。山田先生、授業を」

「は、はい。それでは皆さん、テキストの12ページを……」

――――――――――――――――――――――――――――――

「安心しましたわ!」

 
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