無間アスタリスク
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可愛らしい服……というか、昔もらったメイド服だった。かつてサバタさん達と一緒にウェアウルフ社に暮らしてた頃、シュテルが用意してマキナが着せてきたそれは非常に懐かしく思い出深い代物だけど……色々あって置きっ放しだったから、次元世界にあるのはわかる。わかるけど、それがなぜミッドチルダにあるんだ?
「さあ? レヴィ元隊長もいつか着るつもりだったんじゃない?」
「家事全般が不安だけど、人気は出そう」
「ま、この服が元々シャロンのものだったのなら、そのまま受け取れば良いんじゃないか? 預かってくれてたものを引き取っただけだし」
「確かにその辺はマテリアルズの皆も納得してくれると思う。ただ、これをそのまま着るのはちょっとパスしたい」
「なんで?」
「だってこれ、当時の私のサイズに合わせてるから、今の私のサイズと合ってない」
つまり全体的に小さいのだ、特に胸部が。一応今のままで着れなくも無いけど、窮屈な恰好は動き辛くなる上、下がギリギリなのは普通に嫌なので止めておきたい。
「仕方ない。こうなったら素材にしよう」
「素材?」
「私が最初に着てきた私服の修繕に、このメイド服を利用するってこと。多分、こんな状況下じゃ布も簡単には調達できないと思う。だったら使いまわして応用するしかない」
「ん、なるほど。ところでその修繕がすぐに終わるものとは思えないが……」
確かに道具が全部揃ってる状態でも、服を作るのにはそこそこ時間が必要だろう。しかし私は針と裁ちばさみを用意するなり、ほんの少しだけニヤリとする。
「世紀末世界で培ったのは、対アンデッド戦術だけじゃないよ。ま、見てて」
裁縫スキル レベル2
服合成 発動!
しゅばばばば!!
「す、すごい……! シャロンさんの手が動く度に、二つの服が裁断されては一つに縫合されていきます……!」
「ん、裁縫スキルってこんなんだったっけ? 半ば超人技になってないか?」
「いやそれ、あなたが言います?」
アインハルトちゃんがツッコミを入れる隣で作業に没頭し、それから12分後……
「完成!」
「は、早い!?」
色々ボリュームが増えたチュニックを見せつけると、アインハルトちゃんが完成までの早さに驚愕する。さて、元々暗色系だったチュニックにメイド服の布や装飾を追加した結果、どこかの螺旋な世界のガンナー系ドレスっぽくなった。防御性能も少し上昇したので、実質グレードが上がったような感じだ。
「うん、早速着てみたけど問題なさそうだね。元が元だから動きやすい」
別にエクスシア・ドレスと動きやすさに差異はないが、元々着慣れてる服だから感覚的にしっくりくるのだ。
さて、ようやく部屋を出る準備が整ったのでフーちゃんを抱きか
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