無間アスタリスク
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、これを人前で着る勇気は流石に無い。まぁ、スピード重視って意味ではレヴィやフェイト・テスタロッサも該当するから、何かの間違いで彼女達が着たら……男は一発で悩殺されそう。
「というか、なんでこの服があるの?」
「ん、水上水中戦用のプロトタイプモデルらしい。詳しい性能は聞いてないからよく知らないけど、なんか装着者の武器の保護もしてくれるらしい」
武器の保護って、例えば海の水の塩分のことだろう。銃火器や刃物といった金属製の武器を海で使えば、錆びるリスクを負うだけでなく、弾丸の火薬が濡れるなどの問題が発生する。確かに兵士にとってそれは致命的なリスクがある。だから保護するのは理解できるし、理屈も通っている。しかし……なんでわざわざこのデザインにしたんだろう?
「ん、作った奴に訊け」
「ですよね〜」
「とはいえデザインがアレなのは事実だから、支社長も正式採用はしていない。プロトタイプモデルはこの一着だけだけど、一応水着としても使えるし、実戦性能もちゃんとある。ただ製作技術の漏洩防止の観点から安易に捨てる訳にはいかないってことで、ここに保管されてた」
「その割に扱いがぞんざいだったよね」
「まぁ、やはりデザインがデザインだから、宴会とかパーティ用のコスプレグッズとしてしか使い道が無かったらしい。俺とシオンがここに配属した時も、歓迎会の時の罰ゲームとして使われてた」
「罰ゲーム扱いなんだ、この服着るの。で、ケイオスはそんな服を私に着せようとしたって訳だ」
「防御力云々は気にしないって言ってたから」
「羞恥心への攻撃力は考慮してほしかったなぁ」
まぁ今後何かに使えるかもしれないし、一応もらってはおこう。今は着ないけど、もし着たら防御力が最低になる代わりに他のどの服よりも素早く動けそうだ。
ところで……、
「罰ゲームで使われたってことは、当時誰が着る羽目になったの?」
「ん、防衛隊長」
マッチョォオオオオッ!!
「おかげで歓迎会が阿鼻叫喚の地獄絵図になった」
「あぁ、うん……」
「倉庫にしまう前に洗濯してあるから、衛生面は気にしなくて大丈夫だ」
「いや、そっちの心配はしてないけど……」
貴様らの上腕二頭筋を破壊する〜、なんて言ってくる上司に部下が素直に従う理由が何となくわかった気がする。そりゃあ上司がそこまで体張ってたら、部下としては文句言えないよなぁ……。
「ん、それじゃ他には」
「待って。まさかと思うけど、持ってきたのって全部コスプレグッズなんじゃない? ちゃんと布地がある服は?」
「倉庫にあった服はこれで全部だ。その上でちゃんと布地がある服となると……これぐらいか?」
そう言ってケイオスが取り出したのは、フリルの付いた清楚で
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