無間アスタリスク
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段はあるが……」
「いやいや味方から強奪はやっちゃダメ。防御力云々とか気にしないでいいから、とにかく今すぐ着れる服って何か無い?」
「ん、それなら当てがある。ちょっと行ってくる」
そう言うと、ケイオスはどこかへ向かったようだ。彼が戻ってくるまでの間、ひとまず私は昨日やれなかった武器の手入れを行うことにした。隣でアインハルトちゃんが興味深く見てくるが、作業の邪魔にはならないのでそのままにしておいた。
さて、ウーニウェルシタースは射出機構を使っただけだから、刀へのダメージもほとんどなく、細かい箇所を掃除するだけで済んだ。一方で民主刀はそこそこ汚れており、損傷もそれなりに見られた。そりゃああんな戦いをすれば、刃こぼれの一つや二つ出来てもおかしくない。武器の耐久度ゲージがあるとすれば、半分以下にまで減少してるぐらいだ。
「この部分なんて大きく欠けてますね。直せるんですか?」
「無理、今できるのはせいぜい研いで切れ味を少し戻す程度。しかも刃が歪になることによる、耐久度の低下はどうしても避けられない」
「え、そんな状態で使って大丈夫なんですか?」
「全然大丈夫じゃない。そもそも刀は切れ味がずば抜けてるからこそ、剣の中で最強と謳われるほどの強さを発揮できるんだけど、相手の攻撃を受け止めるのには適さないんだ。だから強い攻撃を下手に受け止めるとポッキリ行くけど、それはこの刀が万全の状態であっても変わりない」
「だからいつも受け流して、刀にダメージが行かない戦い方をしているんですか?」
「うん、そもそも刀は乱暴に使っていい武器じゃない。だから達人が使うと刀へのダメージを最小限にできるけど、私はそこまで巧く使えていないから見ての通り刃こぼれが生じる。ま、武器に限らず道具は使えば使う程汚れる、欠ける、すり減る。消耗品なんだから頑張って長持ちさせても限度がある。この民主刀も、対となる共和刀も、そこそこ長く使ってきたから、多分近い内に折れるよ」
奪われた共和刀は手入れなんてされてないだろうし、残った耐久度はこの民主刀とどっこいどっこいだろう。ともかく刀が折れたらすぐ持ち替えられるように予め意識しておこう。
さて……ケイオスはそろそろ戻ってきたかな?
「ん、ただいま」
扉を挟んで彼の声が聞こえてきた。ちょうどいいタイミングの帰還に嬉しく思った私は、早速扉を開けて彼を迎え入れようとした。そして、硬直した。
「倉庫を漁ったら良いのがいくつかあった」
そういってケイオスが持ってきたのは、丈の短いセーラー服とミニスカート、妙に硬いリボンとかがセットになった……、
「島風の服はパスでお願いします……」
「ん、そうか」
確かに私は一応スピードタイプだからチョイスは間違ってないんだろうけど
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