暁～小説投稿ｻｲﾄ～:魔法絶唱シンフォギア・ウィザード　～歌と魔法が起こす奇跡～第85話：果たせなかった言葉

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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード　～歌と魔法が起こす奇跡～

G編
第85話：果たせなかった言葉
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は両腕に巨大な丸鋸、両脚にチェーンソーと、正に全身刃物と言うしかない容姿に変化した。
　対するイガリマは、大型バーニア付き巨大鎌へと形を変え、切歌がそれを大きく振り回している。

　見るからに殺意の塊の様なアームドギアは、力を発揮すればただでは済まないだろう。
　颯人と響は勿論、それを振るった2人自身も――――

「Gatrandis babel ziggurat edenal　Emustolronzen fine el baral zizzl――」
「ッ！！　はぁっ！？」

　徐に響が絶唱を口にした。すると変化が起こる。調と切歌のアームドギアが、2人の意思に反して絶唱発動前の状態へと戻されていったのだ。

「んん？」
「エネルギーレベルが、絶唱発動にまで高まらない……」
「減圧？　ギアが、元に戻って……あ！」

　絶唱の負荷をエネルギー事集中させ、分散し、解き放つ…………それは本来、別の目的で用いられる響のとっておき。

「S2CA……トライバースト――」
「おい馬鹿止めろッ！？」
「――セット！　ハーモニクス！！」

　颯人の警告も無視して響が2人のエネルギーを収束させていく。

「そんな事したら響ちゃんの身体が――！！」
「それでも、2人に絶唱は歌わせない！！」
「そうじゃない！　下手に無茶したら響ちゃんの身体は――――！？」

　響が拳を天高く突き上げ、収束されたエネルギーを解放する。巨大な虹色の竜巻が大空へと昇って行った。

　その様子に、颯人は頭を掻き毟った。

「あぁ～ったくもう！！　こんなところまで似なくても良いだろうがッ！？」

　響はエネルギーを全て解放し終えると、その場に膝をついて動かなくなった。それに近付こうとする颯人だったが、響から放たれる熱量はウィザードの鎧に身を包んだ彼ですら用には近づけさせない程のものとなっていた。

「あっつ！？――――だ～、クソッ！？　お前ら、今回は見逃してやる！　とっととどっか行け！？」

　颯人は手短にウェル博士たちに告げると、自分は魔法を使いながら響に突撃していった。

〈チョーイイネ！　ブリザード、サイコー！〉
「響ちゃんに何かあったら、奏達が悲しむんだよッ！！」

　その時、視界の端に奏とクリスと透、そして未来が近付いてくるのが見えた。
　颯人が響に魔法を放とうとしている様子に、未来が悲鳴を上げる。

「響ぃぃぃぃっ！？」
「颯人、何やってんだ！？」
「事情は全部後だ！　未来ちゃん止めろ、今響ちゃんに近付くのは不味い！」

　そう言いながら颯人が響に向け吹雪を放つ。極寒の冷気が響の体を凍り付かせ、瞬時に溶け蒸発する事で響の姿を覆い隠す。その水蒸気も冷気により凍り付き、一瞬響の体が氷塊の中に閉じ込められ

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