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幻の旋律
第九話 加速する臨場
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お前が、そのガキに焼かれた理由だ・・・」

翌日の夕方、幸代は机上に封筒が置いてあるのに気がついた。
「何これ?」
賢治からだと気がつき心が躍った。

「今日に7時に、三池港で待っている!しっかり、おめかしして来いだと・・」
「は?私は予定があるのよ・・もう・・先生ったら・・」
幸代は慌てて学校を飛び出した。

この夜、福岡県警本部では臨時捜査本部会議が開かれた。
黒板には、二枚の人物写真が掲示されている。
代表の木村警部は皆に挨拶をした。
「今夜、皆様に緊急集合をかけた理由は・・
先日、脱走した滝沢馬琴に関することです。滝沢被告は金竜組の組長平賀源内を射殺し、次なる殺害計画を立てています。標的はこのサングラスの男です。まずはこの男についてお話致します・・・・
ある日、突然、第七工事現場に現れたこの男は、本日開通致しました有明沿岸道路の最難関工事とされた巨大鉄橋の建設に従事しました。当時、有明沿岸道路の建設の代表である平賀源内とも、公私ともに距離が近い男であります。この男は作業中に銀竜組による大規模麻薬輸送計画に感ずき、トラックの行き先である中島川の上流を調査、周辺の地形を正確に測量し、その図面などを証拠品として県警の私宛に郵送しました。この麻薬輸送経路は、三池港を出発点とし、中島までは、有明沿岸道路の工事現場のわき道を利用しその通行料として、莫大な金を佐々木から平賀組長へ渡ってたもよう。しかし、この経路が断たれましたが、この男は、平賀に恨まれることはなかったのであります。それはあの夜、佐々木がこの麻薬輸送ルートの件で復讐するために、滝沢に二人を射殺するように命令しました。そのとき、危険を察知した平賀は、この男を店に残るよう命令し、いち早く出た平賀だけが射殺されています。このことからも伺えます。」
「なぜ、この男は、作業に従事し、警察に証拠を渡したんだ・・利益などないはずだ・・」
「これには、深い訳があります・・私の憶測にすぎませんが・・後ほど理解出来ることでしょう・・・」

「続きまして、「橋げた落下事故」についてです。二〇数年前の事故ですが、当時ある警官が事件性があるとして調査していました。当時の代表は、あの伝説の測量師、伊能良蔵です。彼は、当時の麻薬輸送計画を気がつかずに、銀竜組から当時若頭である佐々木から多額の金を受け取っていました。ある時、伊能良蔵は、その計画に感ずき、通行を突然拒否しました。当時第七工事現場監督の平賀源内は、橋げたを一部完成していましたが、ある日それが崩壊しました。ちょうどその時、漁船がその下を通過していたため多数の死傷者がでてしまったのです。今になり明らかになったのですが・・それはすべて、佐々木が仕組んだの計算通りの計画だったのです!これは佐々木も自供によるものです。」
「え!あれは事件だ
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