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幻の旋律
第九話 加速する臨場
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あと、この扉、新くなってるわね・・」
「はああ・・先日、扉の外で銃撃戦があったもので・・」
「そう・・賢治!早く帰りなさいよ!明日、HR寝坊するなよ!」
幸代はやがて出て行った。
「これは、運命だ・・」
賢治は、煙草をふかした。

「タクシー遅いわね・・」
幸代は、入り口の階段に腰を掛けて待ったいた。
足元には花が置いてある。
「綺麗だわ・・・何だかここに座ってると、懐かしい感覚だわ・・ハハハ酒のせいかしら・・」
幸代は意識を失いかけた・・

「さよなら・・行ってしまうのね・・」
「うん・・僕達行かなきゃ・・また旅にね・・」
「また会えるかな・・」

やがて、幸代は眠りについた。

ラジオからニュースが聞こえる
「今日午後5時頃、鳥栖市にある麓凶悪犯刑務所から、滝沢被告が脱走しました!彼は、金竜組の組長である平賀源内の殺害罪で逮捕された極めて危険な男です。福岡県警暴力団対策本部は、つぎなる殺害を予想して本格捜査に乗り出しました。捜査部長である木村警部の話によりますと・・・・」

「どうも、俺にも危険が迫ってるようですね・・
今まで、好き放題やって来たから・・学会、いや教育界からも追放された・・
俺の「宿命」ってやつですかね・・
俺は、幸代と共にこの街にいていいのでしょうか・・
どうか教えて下さい、組長・・」

賢治は、深いため息をつき目を閉じた。
遠い追憶の世界から声が聞こえる気がする。

「なあ・・賢治どうしたんだ・・寂しそうな顔して・・
あの子と別れるのがそんなに悲しいのか・・」
「別に・・」
「強がらなくていいんだよ・・
縁があればまた会えるのさ・・
それが運命だ・・ハハハハ」

「続いて、次のニュースです!明日、いよいよ有明沿岸道路開通が開通します!
以前よりこの工事に関して、一級河川である中島河を横断する巨大鉄橋の建設が最難関とされていました!しかし運輸大臣、古賀誠氏の動きにより、ついに完成しました!これにより、流通が円滑に行われ、この地区一帯は都市化急激に拡大することが期待されています!」

「組長!今の聴きましたか・・俺達の・・
いや、俺達三人の橋がついに完成したのですよ・・・・」
これは、俺にとっての未来への架け橋なんですかね・・
いや、じいちゃん・・これは・・
今や錆びれてしまったこの大牟田の生命線でしたね・・・」

賢治はほほ笑んだ・・・

「組長・・
あなたの娘さんを誘拐します・・・
もちろんいいですよね・・・・」

木村警部は佐々木に面会した。

「何だよ、しつこいぞ・・お前の親父何か知らない・・」
「ああ・・もう、そんな事はどうでもいい・・・
どうせ時効だしな・・」
「・・・・・」
「今日、聞きたいのは・・

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