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幻の旋律
第九話 加速する臨場
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て、これらを絶対に阻止しなくてはならない!
彼は、幼年時代にあんな大胆な方法で佐々木を殺そうとした!そして、彼は成人し、超一流の頭脳そしてさらに高度で広大な専門知識で一体どんな復讐劇を描いているのか・・
佐々木がいる刑務所まるごと爆破することも考えられる・・・手段なんて選ばないはずだ!我々凡人には全く予測もできない!」
会場の刑事達はその話に恐怖を感じた。

「たとえ兄貴であろうが・・
復讐を実行する兄に手錠をかける覚悟はできています・・」
会場の空気は極めて張り詰めていた。
「以上で、緊急集会を終わります・・・礼!」
そう言い残し木村警部は会場を出た・・

その後、滝沢と賢治の行方が大捜索された。
また、特に重要視されたのが、収容所にいる佐々木だ。ここの刑務所は今までにない警戒態勢がしかれた。空からの攻撃も想定しヘリコプターまでも停滞していた。天才と謳われたその知能を持つ賢治に対して、かなりの警戒をしていたためだ。それもそうである。彼は、数学に続き、測量学、機械工学、化学、土木工学・・などを操る完備な人間だからである。

「あなた、これからどうするの・・」
「そうだな・・答えは風の中だ・・」
「何、詩人みたいな事言ってるの!
私達もこれで終わりなの・・・
いいえ、あなたがこの学校辞めた後、生徒の目を気にせずに堂々と合えるわ!
そう言えば・・あの時、職員室で生徒にも言われたでしょ?ハハハハハ」
「まあ、そんな事もあったな・・」
幸代は、上機嫌だった・・
「ところで、幸代、例の件よろしくな!」
「ええ、任せといて・・派手にやるわ!いよいよ明日だわ!」
「今夜は、もう少し一緒にいさせてくれ。」
「何言ってるの・・これからはいっぱい会えるじゃないの!」
「・・・・・・・・・・」
「しょうがないわね!今日はやけに素直なんだから・・
クラスとの想い出を、私と共有したいのでしょ・・」
賢治は幸代にもたれかかった。

午前0時、木村警部は、夜の街を徘徊しながら何か考え事をしていた。
「兄貴、一体何処にいるんだよ・・」
やがて歩き疲れた木村警部はバーに入った。

「いらっしゃいませ・・何になさいますか・・」
「俺はこういうものだ・・
そこの扉の向こうで銃撃戦があったんだろ?事件当日に射殺された平賀源内と飲んでた奴はこのカウンターに座っていたんだろ・・お前に見たか?」
「はい・・」
「どんな奴だ!」
「以前から・・2人は何だか難しい話をしていました・・」
「何だよそれ・・」
「なんか・・橋げたの構造だとか設計だとか・・どうもその若い人、相当優秀な方みたいでしたよ・・」
「そんな事分かってるよ・・・」
「あ!そうだ、それと・・その若い人、夕方までは高校の教師してるとか・・今さっきまで同僚らし
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