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新学期が始まって、絢とはあまり会えなくなっていた。週に一度、土曜日、家庭教師のバイトを夜7時に終えるようにして、絢も店が7時までなので、その後会うようにした。キャンパスが離れてしまったので、家庭教師も断ったのだが、成績が上がってきたので、幸一郎君も高校から、私立に入れたいから何とかお願いしますと頼み込まれた。それで、週1回で良ければと、クラブの練習の後、勉強を見るようすれば、その後、絢とも会えると思ったのだ。
4月になって初めて、訪れた時、富美子ちゃんが制服姿で出てきた
「どう 先生に見て欲しくて かわいいでしょ」
目の前で、くるっと回って見せた。ジャンパースカートにブレザーだ。サイズが大きめなんだろうな。ちょっと長い。でも、今までの幼さは消えていた。
「かわいいよ 良かったね」と言ったが、絢も確かジャンパースカートだったはず、彼女の場合は襟元がリボンだったので、もう少し、可愛く見えた。
「今年は、幸一郎君が受験の年で、高校だけど同じ学校を合格しなきゃなんないんだ。だから、幸一郎君を重点的に見るので、富美子ちゃんの方は、あんまりかまえないかも知れない。もちろん、解らないとことかあったら、聞いてくれれば良いけどね。君はかしこいから、解るよね。自分で勉強してゆくんだよ」
「えぇー つまんないよー でも、側に居てもいいんでしょ」と不満そうだったが、この子は自分でどんどん勉強していくので、大丈夫だろうと思っている。
「先生、ご飯食べてってよー 今日は、寮で出ないんだろー」と、ありがたいんだけど、絢を待たせる訳にいかないので、急いで食べて、待ち合わせ場所に向かった。
繁華街にある中央公園で待ち合わせしたんだけど、まだ、絢は来てなかった。土曜日のこともあって、何組かのグループが居て、歓声があがっている。新人の歓迎会の季節なんだろうな、僕らのクラブもそのうちやるだろう。
絢が小走りでやって来るのが、見える。ゆったりとしたサロペットパンツで、長い髪の毛を両側に分けるようにして、いつものように結んでなくて、少し変えていた。
「そんなに焦ってこないでもいいのに 転んだら、どーすんねん」
「でも、遅れたら悪いやん 早よ、会いたいし・・」
「僕は向こうでご飯食べてきたんだ、絢、まだだよね」
「ウチはええでー 帰ったら何かあるしー その辺で、コーヒーでもこおて、座ってよーぅ」
石畳みの商店街を少し歩いて、コーヒーを買って、途中にある公園で、座って話すことにした。
「ポスター出来てん 駅とか観光地にもう貼ってあるそうなんや まだ、見てないよねー」
「そーなんか もう貼ってあるん うまく、撮れてるんか?」
「うん すごいよー みんな可愛いの これ、自分なのかなぁーって いろ
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