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幻の旋律
第四話 伝説の測量師
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多額の現金を受け取っている。それは現在でも建設費としての重要な費用となっているのだ。        
(狩能大成 「伝説の測量師」より一部抜粋)
この一文は、後にフィクションドラマ脚本を書く上での貴重な資料となったのだ。

「現在、日本は様々な問題を抱えている・・そんな日本を救う生命線が教育なのだ!
教育界では若い世代の学力低下が最重要視されている。・・すなわち日本を救うのは学力だ、もちろん俺が言っている学力とは偏差値により数値化されるものでなく、発想力なのだ・・教育とは、学校規模の事では収まらない!学校規模どころか・・
一人一人の教員が国家規模で考えなければならない問題だ!きっと・・・・・ 
本来、教育とはそんな広い視野でやるべきだろう・・・
まあ、俺には関係ない事だがな・・・」

第七工事現場において賢治の任務は終わった。
有明海の地平線に沈みかてる夕日を見ながら、教育について語っていた。
ここから見る絶大な自然は、人の思想までも大きくするのであろう。

銀竜組の幹部らは逮捕され、復讐のため金竜組との激しい闘争が絶えなかった。
組長は身の危険を強く感じ、慌ただしく事務所を整理し始めたのだった。

「これは、有明沿岸測量図!・・
俺はこの図を始めて見たとき純粋に土木を目指した・・・・
俺はいつからこんなに汚れてしまったのか・・」
そのとき一枚の写真が測量図から落ちた。

「あっ!この写真は・・良蔵爺さん!・・全くなつかしいぜ」
その写真には、良蔵、組長、そしてその中央に男の子の三人が映っている。
「そういえば、この少年・・・
良蔵爺さんの孫でいつもこの二人は一緒にいたな・・・」
しばらく眺めていた。そして何かを確信したようである。
「まさか!!このガキ・・」

その後、第七工事現場に有明工業の全社員に緊急集合がかけられた。
「時間がない!作業を急げ・・鉄橋の土台はもう出来ている。今日から三交代体制で舗装を開始しろ!大至急だ!」
「そして、会計!中島漁民の遺族の方々に、金庫の金すべてを等分し振り込め・・
大至急だ!」
組長はその夜、賢治に電話をかけた。
「もしもし、今から、いつもの店に来い!」

ここはクラブ「ルジャンドル」である。
賢治は、店に到着した。
二人の行きつけのバーだ。
「カランカラン・・」
「おう、待たせた・・・・」
賢治の隣に座った。
「なあ、賢治・・お前の復讐はこれで終わったんだよな・・・・」
「はい?・・・」
「おい!そうだと言え!・・」
組長は興奮していた。
「何の話ですか!」
「だろうな・・お前は何も知らない・・」
「俺は、お前さんとあの喫茶店で出会った。あの頃が懐かしいぜ・・」
組長は、ほほ笑んだ。
「お前が、真剣に何かに没頭してる姿
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