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幻の旋律
第三話 十三階段
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退屈な学校にはもはや賢治の居場所などなかった。賢治の居場所とは、この闇の地位そして、この第七工事現場である。夕方からここに来て、自分の思い描いた設計とうりの巨大鉄橋が建設されていく、その向こう側には、夕日により赤く染まった有明海を眺めるのが好きだった。

ある一人の男が崖に立ってるのが見えた。
「あの男は!・・」
賢治はその男に近寄った。
「こんばんは!刑事さん・・」
「お!なんで俺の職業が分かったのか・・」
「見れば分かるさ・・・どーぞ・・コーヒーです。」
「おお、・・ありがとう・・」
二人はしばらく話して打ち解けた・・・
「あんたところで、ここの現場監督なのか・・」
「ああ・・そうだ・・」
「全く優秀なんだな・・この年で凄い出世だなうらやませえぜ・・」
「まあ、俺も、この前、巡査部長に出世したがね・・・何者かの情報でね・・
この事は秘密だぜ・・」
「分かってるよ・・そういえば刑事さん、一人でヤクザに乗り込んだんだって!大胆すぎるぜ・・・新聞に記載されていたぜハハハハ」
「俺達は気が合うかもな・・
これは何かの縁かもしれないなハハハハ」
この時、二人は友情が芽生え始めたのであるが会話したのは最初で最後であった。

美香は、夜の街をさ迷い一人でバーに入った。何だか今日は寂しそうである。
「パパ・・・私は、・・あなたの復讐をするためにこの闇の世界に入ったわ・・」
ふと隣を見ると・・・離れた席に若い女の子が座ってる。
「私に似て悲しい目をしてるわ・・・」
美香はこととき、昔の自分を見る気がしたのだ。

すると、木村巡査部長がちかずいて来た。
「おい、君はまだ未成年だろ・・高校生か・・・」
「・・・・」

美香は席を立った。
「あの・・・刑事さんすみません・・この子あたしの妹です!」
美香はいつもの誘惑のまなざしで木村巡査部長を見た。
「ああ・・そうですか・・ハハハでも未成年に酒を飲ませてはいけませんよ。お姉さん・・では・・」

「ありがとうございます・・・」
「高校生なの・・・」
「いいえ、退学しました・・」
「そうなの・・・」
美香はその表情で察した。
「あなた、寂しそうな目をしてるわ・・何かあったの・・話してみなさい」
その子は泣きだした・・
「私、すごく学校を辞めたこと後悔しています・・担任の先生があんなに説得してくれたのにも関わらずに・・」
「その先生私の事すごく可愛がってくれたのに・・あのとき最後に私の家をでる瞬間とても悲しい目をしていました。私は罰が当たったのかもしれない・・あのとき先生の言うことを聴いていなかったそんなことにならなかった。」
「一体、学校をやめて何があったのよ・・」
「闇の連中と付き合い始め・・」
その直後、彼女はけいれんを起こした。
「ち
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