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幻の旋律
第一話 命題の真偽
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なったんだよ・・だからクラスの崩壊を食い止めることができた・・
そんな俺だが・・今では教育に絶望してるがな・・
この情報を、出世の足しにでもしてくれハハハハハ・・」
賢治は福岡県警木村巡査宛で送ってしまった。

木村巡査はじっとその証拠を眺めた。
最後に一行の文章があった。

「栄光への脱出・・・」

木村巡査は、30歳にしてようやく念願の県警に合格した。しかし、警察学校にて最年長である彼は、教官らから目の敵とされ、厳しく当たられた。そして彼は最下位の成績で、警察学校を卒業し、現場で働き始めたが。しかし、自分より年下の上司から顎で使われる事に限界を感じていたのだ。
木村巡査は警察学校時代の辛い日々を思い出した。

ある日、木村巡査は刑法の授業中に居眠りをしてしまった。
「おい木村!貴様はなめてるのか!」
教官は怒鳴った。
「よし!今からグランド100周走って来い!もちろん布団を抱えてな・・」
「え!100周!・・・・」
クラスは爆笑していた。
その日は、どうかなりそうだった。体力、精神的に病んでいた。その夜、警察学校の屋上に上がり、外を見ていた。
「俺はもう耐えられない・・どうかなりそうだ・・・」
精神的に病んでいた。そのとき、天神の明かりが見えた・・
「あの明かりが俺を呼んでいる・・あの明かりの下で楽しそうな人々の姿が想像できぜ・・」
もう俺は自分なりにがんばったぜ・・許してくれ親父・・・あの光が俺を呼んでいる!これは栄光への脱出だ・・・・」
木村巡査は警察学校の脱獄を決意した。しかし、しばらくして
「いや・・これは、破滅への序章だ・・」
人は、病んでる時、光を見ると幻を見るのだ・・人間というのは全く、都合のいい生き物である。この時、彼はどうも理性が働いたようである。

木村巡査は我に返った。
灰色のうす汚いこの警察署七階の窓の外から大牟田の夜景が見える。
「ここは一体、何処なんだ・・
この下らない法律で固められたこの退屈な組織・・
まるで刑務所にいるみたいだぜ・・・」
木村巡査の顔色が変わった。やがて立ち上がり、右手は証拠情報を握りしめていた。

「これこそが、栄光への脱出だ・・・・」

木村巡査は、押収品室に行き銃を取りだした。
「警官のリボルバー?何て物は俺には似合わないぜハハハハ」

木村巡査は、迷いもなく一人で、詐欺師集団のアジトに乗り込んだ。上司に報告しないままの常識ない行動を取ってしまった。

「おりゃー・・・国家権力を舐めるなよ!・・全員手を上げろ!」
「ズドドドドドドド・・・」
派手に散乱銃をぶっ放し、数十人の社員が全員が一斉に両手を上げた。
「一体何の騒ぎですか!令状を見せて下さい!」
代表が、言った。
「あ?この俺が法律なんだよ!・・・文句あ
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