暁 〜小説投稿サイト〜
Fate/WizarDragonknight
"Synchrogazer"
[5/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
は、ムーの雷とぶつかり合い、ムー大陸全体に轟く。

「有り得ん、有り得ない! この私が、この救星主が! 貴様のようなものに敗れるなど!」
「最速で、最短で! 真っすぐに!」

 徐々に、ラ・ムーの力により、トライブキングの体が悲鳴を上げ始める。
 メキメキと軋む音を塗りつぶすよう、響は声を上げた。

「一直線にいいいいいいいいいいいいいいいいいい!」
「なめるな、人間風情がああああああああああああああ!」

 やがて、それぞれの光線は互いに少しずつ攻撃を与え、やがて周囲ごとそれぞれに命中させた。
祭壇全体に広がる爆炎。
 ウィザードもビーストも。聖杯戦争の参加者たちは、誰もが皆目を伏せる。
 地面を大きく削り、ムーの粉塵が舞う。
 そしてその中。

 立花響は、その身一つだけでラ・ムーへ。その頭のブラジラへ向かって走っていた。

「あと一発だけお願い、ガングニール……! アイツを、一発ぶん殴るから! それだけ!」
「おのれえええええええええええ!」

 ブラジラの叫び。全身にヒビを走らせたラ・ムーは、生身の響へ攻撃を行う。
 無数のエランド、ドリル、マシンガン。
 生身のまま、響は唄う。___それはもはや歌ではない。ただの喉がはち切れそうな勢いの声だった。

「Balwisyall!」

 響は拳を振りかぶり。

「Nescell!」

 全身が再び黄色く輝き。

「gungnir trオオオオオオオオンッ!』
「ランサアアアアアアアアア!」

 ジャンプで飛び上がったと同時に、ブラジラの剣が響の頬を擦切る。
 そして、ガングニールの拳が……生身の響の、右腕だけが変化したガングニールが、ブラジラの頬を殴り飛ばした。
 ラ・ムーの頭部に叩きつけると同時に、響は飛び退く。

「我流……ッ!」

 響は、そのままガングニールの右腕を突き上げた。すると、ガングニールのままの籠手には、雷を纏ったイナズマケンが現れる。

「まさか、貴様生身で……ッ!」

 ブラジラの予想通り、もう響には、完全なシンフォギアを纏う余力さえ残っていなかった。だからこそ、右腕だけが、ガングニールに。さらに、新たな聖遺物を使ったデュオレリックを発動させたのだった。

「サンダーボルトオオオオオオッ! ブレイドッ!」

 右腕だけが異能の力となり、響はイナズマケンを振り下ろす。
 雷鳴を宿した剣は、ラ・ムーごとブラジラを中心から切り裂いた。

「グおおおおおおおおおおおッ! どうしたラ・ムー!? おのれええええ! この身、滅びてなるものかああああああああ!」

 その叫びもむなしく、ブラジラの体はどんどん爆炎に飲まれていった。
 やがて、ラ・ムーの体そのものは、大きな爆発とともに見
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ