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Fate/WizarDragonknight
地球救星計画
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ーの怪物たちもまた、みるみるうちにその姿を消していく。
 やがて、ラビットハウスから見えるのは、怪物たちに踏み荒らされ、滅茶苦茶になったクリスマスの片付け終わっていない飾りだけだった。



「ネガーエンド……だと……?」

 ハルトは体を起こしながら呟いた。
 ラ・ムーの攻撃。生身で防御として放ったキックストライクは、ハルトたちの足場を反作用により破壊し、射程を少し外すことに成功した。だが、それでもダメージは多大であり、リゲルは重傷を負って膝を折っていた。
 ラ・ムーの頭部に下半身を埋めるブラジラは、余裕の表情で頷いた。

「その通り。この汚れた世界を浄化する、私の計画だ。楽しませてくれた礼だ。そこで地球が破壊され、私の力で創造されていくのを指をくわえて見ているがいい」
「ふざ……けんな……!」

 コウスケも、ブラジラへ否定の声を上げる。

「なんでオレたちの街が、お前の身勝手で消えないといけねえんだ!」
「当然ではないか。この、醜い星を見よ。それぞれが身勝手に動き周り、自分だけが生き残ろうともがいている。かねてより人間の醜さを知っていたつもりだったが、まさかこれほどとは」
「その原因は……ムーの怪物たちだろうが!」

 コウスケの怒鳴り声に、ハルトは頷いた。
 ムー大陸に飛ばされる直前。ムーから送られてきた怪物たちにより、人々はパニックを起こした。なまじ、逃げきれればムー大陸で支配する側になれると聞いた人々は、自分さえ逃げ切れればいいとさえ考えるようになり、互いを罵倒し始めたのは忘れようもない。
 だが、ブラジラは続ける。

「ムーの電波体たちはあくまできっかけに過ぎない。人はだれしも、自らの手で同族を滅ぼそうとし、種単位ではなく個単位で生き残ろうとする。それぞれが発展させた言葉も、手も、他の誰かを傷つけるためだけに発展してきた。この地球は、そんな醜い星なのだ。だからこそ、私が浄化する。そして、私の秩序の元、完全な平和をもたらす世界を作り上げるのだ!」
「……そんな世界、平和だって言えるのは……」

 ハルトは、地面に落ちているウィザーソードガンを拾い上げた。満身創痍の体には、銀でできた手馴染みの武器も重く感じた。

「お前だけだよ」

 すると、ブラジラは鼻を鳴らした。

「さあな。それがお前たちの平和だろうが不和だろうが、私には関係ない。少なくとも、争いのない秩序の世界を創造するのだからな」
「でもその世界には、人と人が手を繋ぐこともないんだよね」

 突如として、別の声が割り込んできた。
 振り向けばそこいたのは。

「響ちゃん!」
「響!」

 未来に肩を借りながら歩いている響だった。
 彼女もまた全身ボロボロであった。服もあちこち引き裂かれており、顔にも無数
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