暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga26二人の王〜Rusylion & Alice〜
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た氷の礫からは神秘を感じられない。だから仁王立ちしていても問題なかったはず。

――その考えは油断! ルシル様が側に居る以上は常に最悪を考えて! ほら、私がサポートするから早く名前を書いて!――

『あ、う、うん!』

――守護聖定(メタトロン)の聖域――

私を閉じ込めるように展開された六角錐の結界。効果は外からの魔術・魔法・スキルを無力化し、内からの効果をスルー出来るというもの。私の神秘はルシルに劣っているから、全力で来られると砕かれる。でも、それまでに名前を書けばいいだけ。

――舞い降るは汝の煌閃(コード・マカティエル)――

「ジャッジメント!」

ルシルの発動した蒼い魔力槍20本がアイリの側を通り過ぎて、アリスの展開してくれた結界に着弾。起こる魔力爆発は綺麗なサファイアブルーなんだけど、光量が強すぎて思わず目を閉じる。それでもページに指でルシルの名前を記していく。

(ルシリオン・・・セインテスト・・・アースガルド、っと。書けた!)

「むぅ・・・!」

まぶたの裏からでも判る蒼い光の中、結界の効果が発動されたことが判った。魔力ボードに名前を書かれた者は、ある種の封印状態になる。結界の外への脱出付加に加え、神秘濃度の強制低下という効果付き。格上の魔術師をも弱体化させるっていうトンデモ効果と引き換えに、結界を維持する魔力の消費はおそろしく激しいというデメリット付き。だけど、シャル達が来てくれるまで持ちこたえることが出来ればいい。

(次はアイリの名前を・・・!)

「アイリは魔術師になれないって話、もう古すぎる情報だよね」

――氷神裁く絶対なる術法(エグリマティアス・エクテレスィ)――

新しいボードを生成して、アイリ・セインテストの名前を指で記そうとしたところで、アイリがそう言って笑みを浮かべた。それと同時、あの子の魔力に神秘が発生し始めた。今なおチカチカする目を開けて、私を護る結界に向かって拳を打ち付けようとしてる「アイリ!」と視線が交わった。

「セラティナ〜? そこから出ておいでよ〜!」

――氷拳――

冷気を放出する両拳による鋭い拳が、何度も結界の外壁に打ち込まれる。結界の効果もそうだけど神秘では私の方がまだ濃いらしく、アイリの連撃を完全に防ぎきってくれてる。アイリも無駄なことをしてるって感じたようで、「やっぱ結界王の生まれ変わりは伊達じゃないね」って下がった。

「マイスター、どうする?」

「あまり時間を掛けたくはない。仕方ない」

――突神の投冽(コード・フニクズル)――

普段複数本展開して射出する魔力槍とは違い、もっと精工に出来た長大な突撃槍を氷で作り出した。神秘が強制低下させられるといっても、なおもその脅威度は変わらない。そう思える
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