暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga26二人の王〜Rusylion & Alice〜
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の転移スキルによる奇襲なら、ルシルもすぐには対応できないはず。そこを突いてルシルを負かす。クララが消えたのを見届けてから結界術式をスタンバイ。入りは容易く、出は難しい結界、となれば・・・。

拘束禁書(アズラーイール)の聖域・多層封印(マルチレイヤー)!」

保管室付近は、巨大なロストロギアなんかを余裕を以て運び入れることが出来るように広めに設計されてるから、必然ここを戦場とするほかない。一先ず、この中心に半径300mを結界で覆う。それと同時に手元にA6判サイズの魔力の薄い板が出現。

「あ、セラティナだ」

「っ!!」

魔力ボードにルシルの名前を記そうと意識をそっちに向けた瞬間、「アイリ・・・!?」に名前を呼ばれた。視線を通路へ向けると、そこには映像で見た黒の神父服にマントに仮面っていう、怪しげな格好をした「ルシル!」と、彼の左斜め後ろに控えているアイリが居た。

『(ユニゾンしてない! 引き離すなら今!)クララ!』

『りょーかい!』

アイリの真後ろから音もなくクララが現れて、アイリの肩をガシッと鷲掴み。同時に転移スキルで、今度はアイリと一緒に姿を消した。作戦通り、ルシルとアイリを引き離したことに成功。それを内心で喜んでたんだけど・・・。

「え?」

ルシルの右斜め後ろにアイリが立ってた。ゾワッと全身に悪寒が走った。確かにクララはアイリと一緒に転移した。それなのに、気付けばアイリがルシルの側に控えてた。夢でも見てたのかな?って、頭の中で警報が鳴り響いてる。

「あっぶなー。マイスターの言う通りだったね、クララによる転移奇襲攻撃。エルフテが幻術でアイリの姿を隠して、変身魔法でアイリの姿に変身してなかったらヤバかったね」

「エルフテ・・・? あっ、幻術の融合騎!?」

最後の大隊の捜査資料の中で何度も目にしてた名前だ。幻術に特化した融合騎で、ずっと行方不明だった。まさか“T.C.”に在籍してたなんて。シャル、こういう大事な情報も欲しかったよ。念話で文句を言いたかったけど、そんなことより今は魔力ボードにルシルとアイリの名前を書くことを最優先にしないと。

「ソレは、アズラーイールの聖域発動時に創り出される・・・! させないぞ!」

「邪魔しないでよ、セラティナぁぁぁぁーーーー!」

――アイス・ランツェ――

アイリが腰から展開してる一対の白翼を羽ばたかせて、氷の礫型射撃を放ちながら突っ込んで来た。この魔法は誘導操作のない直射攻撃だ。射線を読みさえすれば防ぐまでもなく回避できる。脚に魔力を付加して、ステップを踏みながら氷の礫の隙間を縫うように回避しつつ、距離をとるために後退する。

(あ、でもアイリは魔術師じゃないから、こうして回避しなくてもいいんだった)

アイリの放っ
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