暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga26二人の王〜Rusylion & Alice〜
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「「カートリッジロード!」」

リインとユニゾンしているヴィータは“グラーフアイゼン”をラケーテンフォルムにして構え、アギトとユニゾンしているシグナムは“レヴァンティン”を正眼に構え、私とザフィーラは籠手型デバイスの神秘カートリッジをロードし、シャマルは魔術を使えないながらにサポートするために後方へ移動。

「ヒミンバル、力を貸して」

「キルシュブリューテ!」

主はやては、ルミナより預かった神器の力を発動させ、シャルは“キルシュブリューテ”を屋内専用のクルツシュベーアト・フォルムへと変形させた。前衛はシグナムとヴィータとザフィーラとシャル、中衛は私、後衛は主はやてとシャマルいう陣形。
私たちの敵意を一身に受けながらも、レオンとフォードは腕を組んで堂々と仁王立ちのままで、プリムスは廊下の壁に背中を預け、こちらを横目で見ながら含み笑いをしている。連中の強さを知っているからこそ、その余裕に満ちた態度には不快さはない。

「ちょっと。戦う気が無いなら退いてくれない?」

「こっちは急いでるんや」

シャルと主はやてがそう言うと、レオンが組んでいた腕を解いてこちらに向かって歩いてきた。グッと身構えたのだが、シャルが「やられた・・・!」と苛立たしげに床を一回踏みつけた。続けてシグナムやヴィータも「そういうことか!」と、ザフィーラと共にレオン達へ駆け出した。

「ちょっ・・・!」

「待て、お前たち!」

私の制止より先に突撃したシグナム達に、レオンは無慈悲な拳打を振り落とした。そこで私も、シャル達が悔しがった理由が判った。まず、威圧感が全くと言っていい程足りない。以前遭遇した際に、連中の攻撃態勢を見て体が強張った。だが、今回は何も感じない、存在が軽い。次に連中には影が無い。何故もっと早くに気が付かなかったのか、と自分に呆れ果てる。

「やっぱり幻術じゃん!」

シャルの言うようにレオンの拳はシグナムの体をすり抜けた。フォードもプリムスも幻術で確定だ。レオン達が陽炎のように揺らめき、そして完全に消え去った後・・・

「ようこそ! 神器王陛下の救済を邪魔する悪鬼の皆様! 私の名はエルフテ! これより幻惑の融合騎、最後の幻想劇場を開演する!」

――幻惑の乱景――

元最後の大隊所属の融合騎で、現在は行方不明とされていたエルフテの声。屋内の装いが見慣れたものではなく「ジャングル・・・!」へと変わった。視界はジャングルなのに、空気は屋内という感覚を狂わせるような状況だ。

「まずい。セラティナにエルフテが居たことも伝えないと・・・! ああもう! ジャミング食らってる!」

状況は刻一刻と悪い方へと向かってしまっていた。主はやても「アカン。なのはちゃん達との思念通話も通信も繋がらへん!」と残念そうに首を横
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