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Fate/WizarDragonknight
赤い眼差し
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 だから。なぜ生身の人間であるウィザード(ハルト)にここまで押されるのかが分からなかった。
 だから。

「お前は、俺に狩られるだけの存在なんだよ!」

 バングレイは、手にバリブレイドを持ち、鎌との二刀流で向かってきた。
 だが、それがいけなかった。
 下等生物と決めつけ、一度とはいえ追い詰められた。それが、歴戦の狩人であるバングレイの判断を鈍らせた。
 力強く振り下ろされた、銀の刃。そして続く、銀の横薙ぎ。その二度の連撃により、バリブレイドと左手の鎌は粉々に砕け散っていった。

「バリ……ッ!?」

 驚きのあまり、目を見開くバングレイ。さらに、ウィザード(ハルト)の蹴りがバングレイに炸裂。
 痛くも痒くもないはずの肉弾。だが、それはバングレイを大きく吹き飛ばし、床をバウンド。そのまま壁にクレーターを作った。

「ば、バカな……バリあり得ねえ……! 俺が、こんな下等生物に……!」

 静かに、ウィザード(ハルト)は銀の剣、その手の形をしたパーツを開く。

『キャモナスラッシュシェイクハンド』

 アップテンポの詠唱とともに、彼は指輪を手のオブジェにかざす。

『エクステンド プリーズ』

 伸縮の魔法を得た銀の剣は、蛇腹剣のごとくしなり、遠距離のバングレイの体を次々と引き裂く。

「ぐああああああああああ!」

 想像を絶する痛みに、バングレイは悲鳴を上げる。
 だが、すでにその目から人の心を捨て去ったハルトには通じなかった。
 容赦なく銀の鞭は、バングレイの体を切り裂いていく。

「や、やめろ……やめろおおおおおおお!」

 バングレイは、その六つの目を大きく開いて訴える。
 だが、すでにウィザード(ハルト)の攻撃は次の一手に移っていた。
 蛇腹剣で、バングレイの体を巻き上げる。銀の刃が、あたかも生き物のように自らの体を縛り上げる。

「ば、……バリ……」
『キャモナスラッシュシェイクハンド キャモナスラッシュシェイクハンド』
「!」

 再び流れたその詠唱に、バングレイの背筋が凍る。

「お、おいおい、バリふざけんな! 俺は狩る……狩る側の生物なんだ!」
『フレイム スラッシュストライク』

 その魔法は、希望(絶望)
 魔力の炎が、銀を伝ってバングレイへ走る。バングレイの体に巻き付く銀の剣は導火線となる。

「ぎゃああああああああああああああ!」

 自らの肉が焼ける音。そして。

「終わりだ……バングレイ!」

 魔法使いの目の、殺意。
 巻き付いた銀の剣を一気に引き抜く。それは、炎の刃がバングレイの全身のいたるところを走ることを意味する。

「あ……が……」

 狩る側の存在である自分が、狩られる恐怖に苛まれ
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