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崩壊した世界で刑部姫とこの先生きのこるにはどうしたらいいですか?
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最終章『ふたりで…』
女神創造領域 『崩壊世界』其ノ伍
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「頼む!早く!」

そして使役獣に襲われ、腕を食いちぎられた男はとあるサーヴァントの元へと運ばれる。

「ええ、わかりました。それでは…!」

真っ白な装束に身を包んだ女性。
髪も白く、肌も雪のように白いサーヴァントは男の治療に取り掛かる。
どろどろと傷口にまとわりつく真っ黒な泥のような何か。
彼女が男に手をかざすと、それは光に包まれ少しのたうつように暴れた後、消えた。

「これで大丈夫です。後は安静にしていてください。」
「ありがとう…あんたがいなかったらこいつは…!」

治療した彼女、天の衣をまとったアイリスフィールもまたふぅ、と安堵のため息をついた。
あまり戦闘向きではない彼女はこうして、怪我人の治療を任されている。
そして何よりも、使役獣によりダメージを受けたものは新しい使役獣になるという厄介な性質があるのだが、彼女の使う魔術医療はそれを止めることが出来た。

「調子はどうだ?」
「ええ、大丈夫よ。」

額に汗を浮かべながら、アイリスフィールもといアイリは隣にやってきたマスターに笑顔を向けた。

「いや、大丈夫じゃないだろ。少し休んだ方が…。」
「ママ…また無理してる。」

アイリのマスターであるこの男の名は二宮シロ。
そして心配そうに覗き込んできた少女は彼の持つもう一騎のサーヴァントにしてアイリの娘であるイリヤだ。

「大丈夫って言ってるでしょ。それに、マスターもイリヤも、そしてここにいる自衛隊のみんなも無理してる。私だけ楽するなんて、そんなの出来ないわ。それにほら、」

そうしてまた、アイリの元へ新しい患者が運ばれてくる。

「侵食は免れましたが出血が止まりません!アイリさん!」
「ええ、分かったわ。」

医療魔術でまた1人、怪我人を治療していく彼女。
その後ろには怪我人たちが押し寄せ、ずらりと並んで待機していた。

「だったら…俺達も頑張らないと…!」

その様子を見て、マスターとイリヤはこれ以上アイリに何かを言うことはやめた。

「うん。私達が頑張って怪我人を出させないようにすればいいんだ!」
「ああ、行こう!」

イリヤとマスターのシロは互いの顔を見て頷き、戦場へと駆けていく。
そんなマスターと愛娘の誇らしい後ろ姿を見届け、アイリもまた頑張らなければと思うのだった。

「そういえばアイリさん。」
「?」

怪我人の搬入を終えた1人の隊員がアイリに尋ねた。

「あの人達どこいっちゃったんでしょうね。」
「あの人…?ああ、あの聖女様と聖騎士様ね。」

ほんの少し前、
この駐屯地に武蔵を連れたマスターが来た時のこと、
ここにはもう二組のサーヴァントとマスターがいた。

「彼女達なら少し前に出ていったの。なんでも東京にい
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