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足に障害があっても
第二章
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 その二匹の猫を見てだ、夫婦がジャクリーンに話した。
「実は前からうちで飼っている猫がいまして」
「雄でチェスターといいます」
「とても優しい子で」
「クイルが家に来るとすぐにこうして優しく育ててくれています」
「クイルにとってはお兄さんです」
「とても優しい」
「それは何よりですね」 
 ジャクリーンは夫婦の話を聞きつつ二匹の猫達を見て述べた。
「クイルの幸せそうな顔を見ればわかります」
「チェスターがいて私達がいてです」
「この様に幸せになっています」
「そしてこれからもです」
「この娘は幸せであり続けます」 
 夫婦でジャクリーンに話した、そしてだった。
 ジャクリーンはクイルだけでなくチェスターの頭を撫でると二匹は幸せそうに喉を鳴らした、ジャクリーンはその二匹を見てまた笑顔になった。
 ジャクリーンはこの後暫くしてブルガリアの動物保護しせtであるレッツ=アダプト=ブルガリアに来た、そこからある家に案内された。そこは小さな村の家の一つだったが。
 そこに黒と白の八割れのペルシャ猫の様な長い毛の猫がいた、見ればその猫は。
 右の後ろ足の足首がなく左の後ろ足はかなりなくなっていた、だが。
 両足共義足があり元気に歩いていた、ジャクリーンはその猫を見ると。
 一人の初老の黒い髪と髭の大柄な白衣の男が来て彼女に話した。
「ニコライ=ウラジスラフ。獣医です」
「そうですか」
「はじめまして、私もレッツ=アダプト=ブルガリアのスタッフでして」
 獣医として勤めていてというのだ。
「この子はプー、雄でして」
「後ろ足は」
「交通事故で」
 それでというのだ。
「こうなりました、ですが私が考えて」
「それで、ですか」
「猫用の義足を造りまして」
「歩けていますね」
「そうです、時々メンテナンスをしながら」
 そうしてというのだ。
「この子は元気になっています」
「それは何よりですね」
「ニャ〜〜〜」
 見ればプーも元気で鳴いている、そうして動いている。ジャクリーンもその彼女を見てそうして言った。
「足が悪くても」
「はい、こうすればです」
「元気で動けますね」
「そうですね、これは身体の他の部分が悪くても」 
 それでもというのだ。
「何とか出来ますね」
「そうですね、本当に」 
「悪くてもなくなっていても」
「それで駄目じゃないですね」
「全くですね、ここに来させてもらってよかったです」
「そう言ってくれますか」
「はい、ではこれからも」
 獣医である彼に笑顔で話した。
「宜しくお願いします」
「こちらこそ」
 獣医も応えた、そうしてだった。
 ジャクリーンは学び続けた、そうしてアメリカに戻ってからもさらに活動を続けた。多くの生きものを助ける為に。



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