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Fate/WizarDragonknight
"二重のキズナ"
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 可奈美の言葉に、姫和は目つきを険しくする。

「それが、どれだけ遠い先のことになってもか?」
「うん。私が探しているのは、幽世に隠されている答え(姫和ちゃん)。私の記憶から呼び戻した、目の前のあなたじゃない!」
「そんな未来には行きつかない。貴様も分かっているだろう?」

 姫和は斜の構えで可奈美を睨む。

「貴様の行きつく定めの中に、そんな真実はありえない」
「そうかな?」

 可奈美は千鳥を見下ろした。小烏丸と共鳴しない千鳥には、自分の目が映っていた。

「……いけるよ。(千鳥)となら、真っすぐに伸びたこの刃を、振るえる!」
「やってみろ!」

 再び姫和は、雷を纏いながら宙へ跳ぶ。

「貴様にそれができるかどうか! 私は貴様を倒し! バングレイのもとへ連れて行く!」
「私は、姫和ちゃんを救う! そのためだったら、私は迷わず、姫和ちゃんだって倒して見せる!」

 放たれる雷神の剣。それは先ほど同じように、可奈美を貫き、ムーに電撃を走らせる。
 走る激痛と痺れ。それは、可奈美にとっては経験しえなかったほどのダメージだった。
だが。

「捕まえた……」
「!?」

 可奈美を貫いた小烏丸。その右腕を、可奈美は掴んでいた。
 すでに写シは限界。この状態で敗れれば、心臓部分を貫いている小烏丸が現実の可奈美を貫くこととなり、命はない。
 だから、もう一刻の猶予もない。
 千鳥の切っ先が指す遥か彼方先へ、可奈美は振るった。

「姫和ちゃんを助けるためなら、どんな未来だって、私は切り開いてみせる!」

 可奈美の体が、最後の赤を放ちだす。
 姫和は離れようとするも、左手が彼女の腕を離さない。

「しまっ……!」
「行くよ姫和ちゃん!」

 千鳥の刀身が、赤い光により延長される。
 そして、右手でそれを姫和に浴びせた。

太阿之剣(たいあのつるぎ)!」

 赤い鞭のようにしなる斬撃は、姫和を貫通し。
 ムーの遺跡ごと、爆発を引き起こした。



「……が……はっ……」

 ぐったりと膝を折る姫和。その拍子で、可奈美の体から小烏丸が抜けると同時に、可奈美の体は生身に戻った。

「姫和ちゃん!」

 思わず彼女の体を抱き留める。
 すでに彼女の体は薄れかけており、それが彼女の消滅を意味していることを察した。

「姫和ちゃん……ごめんね……でも、これだけは言わせて。私……ずっと……ずっと……!」
「やめろ」

 それ以上の言葉を、姫和は許さなかった。
 彼女はそのまま、可奈美の顔を見上げる。

「それ以上、記憶の再現の私には言うな」
「……うん。そうだね。だけど、これだけは」

 可奈美は、ゆっくりと姫和を抱き寄せる。そ
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