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『外伝:青』崩壊した世界に来たけど僕はここでもお栄ちゃんにいじめられる
継ぎ接ぎの絵描きと兄妹になる話
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た声で静かに笑う彼女…。
本当に大丈夫なのかな…?

「ところでゴッホちゃん。さっきサーヴァントはマスターの奴隷って…。」
「あ、ああいえ…今のことは気にしないで下さい。ゴッホの独り言みたいなものです、はい…。」
「…。」

気にしないでなんて言われたけど、
僕はどうしても気にしないということは出来なかった。

「サーヴァントは…奴隷なんかじゃないよ。」
「え?」
「この世界で色んな人を見てきたけど、ある人は友達だったり、ある人は恋人だったり、またある人は強くなるための目標だったりする。少なくとも、僕はサーヴァントをそんな風に扱う人は見たことない。」
「で、ですが…。」

フォーリナー、ゴッホと名乗った彼女が何者なのかは分からない。
けど、その考えはどうにかするべきだ。
サーヴァントは奴隷なんかじゃない。
さっきそんな風に扱う人は見たことないって言ったけど、実はその言葉は嘘になる。
サーヴァントを奴隷同然、もしくは道具のように扱う奴を僕は知っていた。

「ゴッホちゃん、」
「は、はい?」
「マスターはいるの?それともはぐれ?」
「え、えぇと…あ、いや…その…あ!そうですはぐれ!はぐれサーヴァントなんです!!」

と、説明を始めるゴッホちゃん。
物心ついた頃から夢の中を漂っていたみたいで、色んな人の夢を漂流して行ったということ。
こうして、僕の夢に流れ着いたとのこと。


「そうなんだ…寂しくなかった?」
「ゴッホは…大丈夫です。そういうのは慣れてますから。」
「慣れてるって…最初は寂しかったってこと?」
「…。」

彼女はただ黙って、こくりと頷く。

「慣れるってさ、ダメだよ。寂しかったなら寂しいって言わなきゃ。」
「はい…すいません。」
「謝らなくていいよ。もうこうして、一緒にご飯食べた仲なんだから。」

こうしてゴッホちゃんと夢の中で出会えた。
何かの縁かもしれないし、仲良くしておいて悪いことはないと思う。

「そうだ!ゴッホちゃん!」

そして仲良くなるために僕は、あることを思い付いた。

「な、何でしょう?舞様…。」
「ゴッホちゃんは、”ゴッホ”なんでしょ?」
「は、はい…。」

女の子だしどう見てもゴッホとは思えないけど、彼女がそういうのなら彼女はゴッホだ。
なら仲良くなる答えは簡単。
僕は棚に置いてあるスケッチブックを見つけ、手に取り

「絵を描こうよ!2人で一緒に!」


?



食事を済ませ、食器を洗ってから僕とゴッホちゃんはスケッチブックと画材道具を抱えて小屋を出て、ひまわり畑へとやってきた。

「こんなにいい景色なんだ。折角だから描いておきたいよね!」
「そうですね…えへへ。」

草むらに座り込み、ス
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